朝告げ鳥に餌を与えよA

 
七海「はい。今察しちゃった子はお口チャック、だよ。いきなりのリアルアイデアは駄目、絶対」

左右田「へいへい」

狛枝「あはっ、了解だよ」

田中「仕方あるまい……」

日向(あれ? もしかして俺だけ? 何も察せてないの俺だけ? あれ?)

七海(日向君……頑張れ)

左右田「リアルアイデアは置いといて、その像ってのを調べた方が良さそうだよな」

狛枝「それに賛成だよ。何事も探索、調査、観察が大事だしね」

田中「ふっ……幻想世界に身を堕とした時と同じように振る舞えば良い……ただそれだけのこと……」

日向「そ、そうだな! じゃあ像を調べようぜ!」

七海(日向君……)

七海「えっと、じゃあ目星……かな?」

左右田「日向はよ」

日向「お前なぁ……!」

狛枝「言いくるめ要る?」

日向「くっそぉ……遣れば良いんだろ、遣れば……!」

田中(可哀想に……)




日向の【目星(99)】→65→成功!




七海「成功だね。じゃあ日向君は、像が固定されていて全く動かないことが判るよ」

日向「一応皆にもそれを伝えるぞ」

七海「許可します」

左右田「つうかそれだけ?」

狛枝「明らかに怪しいよぉ……」

七海「オカルトで成功すれば、何か判る……と思うよ」

田中「ふははははっ! 俺様の出番だな、任せるが良い!」




田中の【オカルト(75)】→77→失敗




七海「何も判らなかったね……」

田中「うにゃああああああああっ!」

左右田「よしよし、お前はよくやった……」

日向「七海、振り直しとかは」

七海「それは許可出来ないなあ」

狛枝「じゃあ、アイデアとかで何か判らないかな?」

七海「困った時のアイデアだね? それは良いよ。というか、させるつもりだったしね」

左右田「じゃあ今回は四人で振っちまうか。60とか70なんて信用出来ねえ」

田中「すみません……」

左右田「お、お前のことじゃねえよ! ダイスだよダイス、ダイスが悪いの!」

狛枝「田中君、いつまでも気にしない方が良いよぉ……ほら、最底辺に存在する僕でも見下して落ち着こう、ねっ?」

日向「どんな慰め方だよ!」

七海「えっと……とりあえずアイデア、振ろうか」




【アイデア】
日向(60)→12→成功!

狛枝(70)→89→失敗

田中(60)→31→成功!

左右田(65)→43→成功!




七海「一番賢い筈の狛枝君以外は、この像が方角を表していることに気付きます」

狛枝「やっぱり僕は、何をやらせても駄目な愚図なんだね……」

日向「いやいやいや、其処まで落ち込むなよ! 三人は成功したんだから良いだろ!」

左右田(方角を表しているのに気付いただけで、どれが何処を示しているかまでは気付かねえのか……)

狛枝(方角か……重要そうなんだけど……もしかしてブラフなのかな? でもなあ……)

狛枝「七海さん。どれがどの方角を示しているのか、知識で判らないかな?」

七海「そうだね……うん、良いよ」

狛枝「あれ、良いの?」

七海「皆初心者だしね、私も皆に生き残って欲しいし……」

狛枝「うっ……何故か僕の胸が槍でも突き刺さったかのように痛い……!」

左右田「大丈夫か? 一瞬で楽になる薬要るか?」

狛枝「や……止めて! もう二度としないから止めて!」

日向(田中といい、狛枝だといい、一体何なんだ? 前世に何か遭ったのか?)

七海「知識は皆で振るんだよね?」

田中「勿の論だ!」

左右田「俺のを取るなよ!」




【知識】
日向(70)→89→失敗

狛枝(85)→17→成功!

田中(35)→27→成功!

左右田(65)→23→成功!




七海「がり勉ちびもやしの日向君以外は、亀が北、鳥が南、龍が東、虎が西だと気付いたよ。漫画でよく出て来る、四聖獣ってやつだね」

狛枝「あはっ、やっぱりそうか。これですっきりしたよ」

左右田「さて。方角も判ったことだし、とりあえず何処行く?」

田中「先ずはあの、聖なる獣達を模した像の奥にある扉を解き放つべきであろう」

日向(しせいじゅう……?)

七海(日向君、あんまり漫画読まないタイプなのかな……大丈夫かな……)

七海「えっと……部屋に入るのかな?」

左右田「勿の論だぜ」

狛枝「勿の論だよ」

田中「勿の論だ」

日向「勿の論だぞ」

左右田「何で皆真似すんだよ!」

七海「ふむふむ、じゃあ入って頂きましょうか……扉を開けた四人は、部屋の中央に男性が一人、俯せで倒れているのを発見するよ。格好はくたびれてはいますが、探索者たちと同じ作業着を着ています。壁際には棚があり、そこにはガラスケース箱と桃が入った果物籠が置かれています」

日向「ひ、人が倒れている?」

狛枝・左右田(あっ)

田中「声を掛けながらその者に駆け寄るぞ」

七海「男性は何の反応もしませんね」

狛枝・左右田(あっ……)

日向「……これってもしかして……死……」

田中「いや、まだ断定するのは早い。気絶しているだけかも知れん。確認の為、仰向けにする」

七海(あっちゃあ)

七海「男性をひっくり返すと、男性の顔が穴だらけで血塗れであることが判ります」

田中(あっ、やべ)

日向「狛枝と左右田を連れて部屋の外に」

狛枝「死体が発見されました!」

左右田「一定の捜査時間の後、学級裁判を開きます!」

日向「おいぃぃっ!」

七海「狛枝君も左右田君も見ちゃったってことかな?」

狛枝「見ちゃった……ぽっ」

左右田「ぎにゃああああああああ死体だああああああああって叫んどく。日向も道連れな」

日向「おいぃぃっ!」

七海「じゃあ四人でSANチェックだね。成功で1D3、失敗で1D6+1だよ」

日向「でけええええええええええええええええ」

田中「ちちちょっと待て。失敗してかなりのSAN値を喪失したら……最悪俺様達皆、不定の狂気になるんじゃないのか」

七海「なるね」

田中「くっ……!特異点よ、貴様は絶対に発狂するなよ! なけなしの精神分析が役に立つかも知れんからな!」

日向「なけなしって言うなよ! あってるけど!」




【SANチェック】
日向(42)→48→失敗

狛枝(29)→70→失敗

田中(47)→98→大失敗

左右田(27)→8→成功!




左右田「まさかの成功」

田中「……だ、大失敗とは何だ……?」

七海「えっとね、この卓では1〜5は大成功、96〜100は大失敗なんだよ。SANチェックでもね」

田中「えっ、えっ、えっ?」

七海「残念だけど……田中君、最大値でSAN値喪失だよ」

田中「 」

日向「た、田中が息してない!」

狛枝「絶望的だよね! でもこれが希望の踏み台になる……のかな」

日向「其処は断言してやれよ!」




【SAN値喪失】
日向→3+1→38

狛枝→6+1→22

田中→7→40

左右田→1→26




七海「うわあ……」

左右田「やったね凪ちゃん発狂くるよ!」

日向「おい止めろ」

狛枝「あはっ……幸運の後には不運……正に僕らしいダイス結果だよ……!はぁはぁ……」

田中「 」

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