駄ン文ロンパ142
2015/10/03 06:00

【傍若無人! 左右田様18】


苗木「はぁ……」すたすた

苗木(今日はツイてないなぁ……廊下に落ちていたバナナの皮で転ぶし、外で日向ぼっこしてたら空から螺子が大量に降ってくるし、トイレに入ろうとしたらいきなり何か爆発して吃驚した拍子に漏らしそうになるし……)すたすた

苗木(まぁ流石にもう不幸なことは起きない筈だy)すたすた

左右田「……」ばったり

苗木(うわぁ)

左右田「今『うわぁ』って思わなかったか?」

苗木「へぁっ!? そっ、そそそそそんにゃことないでしゅよっ!?(何で判ったの!? エスパー!?)」びくっ

左右田「滑舌大丈夫か?」

苗木「あ、う、は、はい、大丈夫です。苗木は大丈夫です」どきどき

左右田「……」

苗木(何か凄く可哀想なものを見るような目で見られてる……)

左右田「頭大丈夫か?」

苗木「少しはオブラートに包んでくださいよ……」

左右田「……」

苗木(あー……どうしよう逃げたい。狛枝先輩曰く、左右田先輩は『不幸を齎す這い寄る混沌』らしいから、お近付きになりたくないんだよなぁ……)

左右田「……」

苗木(狛枝先輩は不幸を楽しんでる節があるから左右田先輩に絡んでるんだろうけど、僕は変態じゃない。同じ超高校級の幸運だけど、僕はあんな変態じゃないんだ!)

左右田「……」

苗木(何とか上手いこと逃げる方法……ささっと挨拶して立ち去るとか……)うーん

左右田「苗木」

苗木「うひゃいっ!?」びっくーんっ

左右田「脳味噌大丈夫か?」

苗木「あ、はい、大丈夫です、大丈夫ですから」

左右田「……」がさごそ

苗木「あは、あはは……」

左右田「……」すっ

苗木「……はい? バナナ?」

左右田「やる」

苗木「え、えっ?」

左右田「お前多分脳に糖が回ってないんだよ。だから食え」

苗木「あ、えっと、ありがとうございます……」すっ

苗木(何か心配されちゃった……)皮むきむき

苗木(基本的に頭可笑しいけど、優しいのかな……)もぐもぐ

石丸「左右田先輩! こんなところに!」すたすた

苗木「ん?(石丸君?)」

石丸「左右田先輩! 廊下にバナナの皮を捨てるのは止めてください! 誰かが踏んで滑って転んだらどうするんですか!」

苗木「……」

石丸「あとゴミを窓から捨てるのも止めてください! 花壇が螺子の山になってましたよ!」

苗木「……」

石丸「それと……男子トイレにクレイモアを仕掛けたのも先輩ですよね!? 人が死んだらどうするんですかああああああああっ!」

苗木「……」

石丸「はぁ……はぁ……げほっ……」

左右田「すまん」

石丸「すまん、じゃないです! 特にクレイモア! 戦刃君が処理してくれたから良かったが……五個も学校に設置するとは何事ですか! 此処は戦場じゃなくて学校ですよ!?」

左右田「六個仕掛けた筈なんだけど」

石丸「ふぁっ!? そんな、まだあの危険物が!?」

左右田「殺傷能力は極めて低い設計だぞ」

石丸「そういう問題じゃないですから!」

苗木「石丸君」

石丸「何だね苗木君、僕は今からクレイモアを探しに」

苗木「そのクレイモアなら僕が処理したから……」

石丸「な、何と!? 苗木君、君はクレイモアの処理が出来るのか……凄いな!」

苗木「あ、うん、まぁ処理というか何というか……」

石丸「兎に角ありがとう苗木君!」

苗木「う、うん……」

石丸「さて……左右田先輩!」

左右田「ん」

石丸「もう止めてくださいね!」

左右田「ん」こくこく

石丸「……よし。ではさらばだ苗木君!」すたすた

苗木「あ、うん……」

左右田「……」

苗木「……左右田先輩」

左右田「何だ」

苗木「先輩って本当に『不幸を齎す這い寄る混沌』なんですね……」ぐすっ

左右田「?」



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