駄ン文ロンパ127
2015/08/22 06:00

【男が四人集まれば目的からの脱線事故】


日向「……」

左右田「でよー、そん時に田中がさー」きゃいきゃい

狛枝「えーっ、田中君ってば大胆だね」わいわい

田中「貴様等には俺様の高尚な交渉が理解出来んのか」がやがや

日向「暑苦しい」

左右田「あ?」
狛枝「ん?」
田中「む?」

日向「お前等さぁ……此処が何処か判ってるのか?」

左右田「ジャバウォック島」

狛枝「地球」

田中「何れ俺様が支配することになる世界の一部」

日向「はい左右田君、正解です。後の二人は沈んでください」

左右田「正解した俺にスーパー日向君人形は」

日向「ありません。あったとしてもスーパー日向君人形じゃなくて日向君人形です」

日向「……って、話を脱線させるな!」

左右田「ノリノリだった癖に何なんだこのアンテナは(わりぃわりぃ)」

日向「本音と建前が逆だぞこの野郎」

狛枝「で、日向君は一体何が言いたいの?」

日向「あ、あぁ……お前等暑苦しい格好すんな、着替えろ。って言いたかったんだ」

田中「何だ貴様、この俺様が纏っている魔力を抑制する拘束着を脱げと?」

日向「あぁ。だって暑苦しいじゃないか。真っ黒だし、凄く暑苦しい。物理的にも暑い」

田中「うっ」

狛枝「僕は比較的爽やかな色合いの服じゃないか」

日向「その羽織ってるやつが暑苦しい、長袖だし。どう見ても秋冬物のコートだろ、色的にも」

狛枝「んんっ」

左右田「俺のは作業着だし」

日向「そもそも作業着を普段着にしているのが可笑しい」

左右田「うぐっ」

日向「という訳で、お前等には衣装チェンジを要求する」

左右田「えーっ」

狛枝「駄目だよ日向君、衣装チェンジなんかしたら『あれ? これ誰? オリキャラ?』って言われちゃうよ」

日向「誰が言うんだよそんなこと!」

田中「この世界を観測する神に等しい異形共が」

日向「はいはい……ったく、良いか? お前等に拒否権は無いんだよ。俺以外にもお前等の服装に苦言を呈している奴も居るしな」

左右田「何でそんな」

日向「……お前等の体調が心配なんだよ。田中なんか二回も熱中症で倒れたし」

田中「正直すまんかった」

日向「左右田は異臭がするし」

左右田「えっマジで?」

日向「マジだよ。何かオイルと汗とオイルと鉄とオイルと磯の香りとオイルが混じり合ってオイルな臭いがする」

左右田「大半がオイル過ぎてちょっとよく判らないですね」

日向「兎に角臭いんだよ!」

左右田「ストレートに言うなよ、傷付くだろ……」

狛枝「ねぇ、僕は? 熱中症で倒れたことはないし、異臭もしない筈なんだけど」

日向「俺が個人的にその格好が気に食わないから」

狛枝「解せぬ」

日向「兎に角だ、お前等は今から着替えろ。暑苦しくない格好になれ、良いな?」

左右田「マジかよ……」

日向「マジだよ。ほら、お前等ロケマ行くぞロケマ」

狛枝「僕ロパマって略す方が好きなんだけど」

日向「どうでも良いわそんなこと」




――ロケットパンチマーケット――




日向「着いたな。さぁ、服を選んで着替えろ」

左右田「なぁなぁ。これとかどうよ」

日向「今着てるのと同じつなぎ服じゃねぇか!」

左右田「爽やかな水色だろ」

日向「つなぎ服から離れろ! 精神的にも物理的にも!」

狛枝「これはどうかな?」

日向「だからお前っ、コートから離れろっつってんだろうがァッ!」

狛枝「七海さんは暑そうなパーカー着てるのに……」

日向「七海は天使だから良いんだよ」

狛枝「解せぬ」

田中「……」どやっ

日向「おい、そこでドヤ顔してる馬鹿。今すぐのくっそ分厚い真っ黒コートを脱げ。現状より悪化させてんじゃねぇよ」

左右田「黒が駄目なら白とかどうよ」

日向「またつなぎ……じゃない!? まさかの白スーツ!?」

左右田「一回こういうの着てみたかったんだわ」

狛枝「わぁ、チンピラみたいだね左右田君!」

日向「チンピラだな」

田中「小物臭が凄まじいな」

左右田「そ、そんなボロクソに言わなくても良いだろ!」

狛枝「うーん……あっ、その逆立てた攻撃的な髪形が駄目なんだよ。だからこうして……下ろせば……」ちょいちょい

日向「ホストになった!」

田中「正に幾人もの雌猫を泣かせてきた狼男そのものだな」

左右田「う、うっせうっせ! もう着替えるっ!」

狛枝「待ってよ左右田君!」

左右田「何で待たなきゃな……狛枝、お前、その格好……」

狛枝「あはっ、着ちゃった」

日向「狛枝が白スーツ着たら全体的に真っ白だな」

田中「雪原に身を潜めれば、何処に居るか判らなくなるだろうな」

狛枝「保護色じゃないんだけど……」

左右田「……」ちらっ

田中「?」

左右田「……」じーっ

田中「……!」

左右田「……」じーっ

田中「……」

狛枝「?」

左右田「……」じーっ

田中「……」

狛枝「!」はっ

左右田「……」じーっ

狛枝「……」じーっ

田中「……くっ! プレッシャーが! プレッシャーが!」

左右田「おう田中、はよ着替えろやごるぁっ」

狛枝「似非関西弁にも程があるよ左右田君」

田中「……待っていろ、貴様等全員跪かせてやる」すたすた

日向「えっ、俺も跪く流れ?」

左右田「あっ、日向も着替えようぜ! スーツにさぁ」

日向「えっ? あ、おう……」ごそごそ

日向「……あれ? 此処に来た理由って何d」

田中「待たせたな!」ばばーんっ

左右田「ホワイトスーツ・スネーク!」

狛枝「キャースネークカッコイー!」(裏声)

田中「それほどでもない」

左右田「くっ……高身長イケメン妬ましい……」

狛枝「あはっ、そうだね」

左右田「言っとくけど、お前も高身長イケメンだからな? 俺の敵だからな?」

狛枝「左右田君も充分イケメンだと思うけどなぁ……」

左右田「さり気なく高身長ではないと狛枝に指摘された俺は……」

田中「身体が縮むのか?」

左右田「これ以上小さくなりたくねぇよ!」

日向「お前等そのネタは止めろ、俺の声的な意味で」

左右田「おっ、白スーツか」

狛枝「青いジャケットにすれば良かったのに」

日向「だから止めろっつってんだろうがァッ!」

日向「……って、俺達此処に何しに来たんだ!?」

左右田「コスプレ?」

狛枝「ホストごっこ?」

田中「暇を持て余した神々の遊び?」

日向「それは違うぞ! お前等の衣装チェンジだ!」

左右田「覚えてるなら聞くなよ」

田中「そのまま忘却していれば良いものを……」

日向「誰が忘れるか! さぁほら早く着替えろ着替えろ!」

狛枝「もう、日向君ってばせっかちだなぁ」

日向「いや、さっさと終わらせたいのもあるけど……こんな格好、誰かに見られたら……」

田中「確かに……俺様のイメージが崩れる」

日向「だろ? だから早く着替」

かしゃっ

小泉「……」←カメラ構え

日向「 」
田中「 」

狛枝「あっ、小泉さんだ」

左右田「いえーい、ピースピース」

狛枝「ピースピース」

小泉「良いね! 題名はホスト四天王!」かしゃっかしゃっ

日向「やめて!!!!」

田中「貴様ぁっ! 今すぐその忌まわしき映像を消せぇっ!」

小泉「他の皆に見せなきゃ」(使命感)ダッシュ

日向「やめて!!!!」

田中「ああああああああぁぁ……」

狛枝「二人共外面気にし過ぎだよね」

左右田「なーっ」

日向「諸悪の根源共は黙ってろ!!!!」

左右田・狛枝「解せぬ」




 その日から暫く「ホスト四天王」と言われ、弄られる四人であった。



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