駄ン文ロンパ128
2015/08/24 06:00

【期待を裏切る】


ソニア「田中さん、左右田さん! もし宜しければ私と映画を観ませんか?」

左右田「勿の論ですよソニアさぁん! あっ、田中は別に来なくてm」

田中「雌猫の願いだ、俺様も参じよう」

左右田「ぐぬぬ」

田中「して、ソニアよ。貴様は一体俺様に如何なる幻術を観せようと言うのだ?」

ソニア「『13日の月曜日』です!」

田中「 」

田中(あれ? 確か『13日の月曜日』ってマジヤバいスプラッター映画だと日向が言っていなかったか?)

田中「そ、ソニアよ……それは……」

左右田「ソニアさぁん! その映画って一体どんな映画なんですか?」

ソニア「超面白い映画です!」

田中(違う! 騙されるな左右田! その映画は絶対ヘタレ泣かすマンな映画だ! 気付け! 悟れ!)

左右田「ソニアさんが面白いって言うなら、凄く面白いんでしょうね! 楽しみです!」

田中(肝心な時に貴様の危険予知能力は駄目だな!)

田中(はっ……待てよ? 今この色惚け雑種に逃げられたら……ソニアが喜んで映画を観ている中、俺様一人で恐怖と闘いながら平静を装わねばならんのか!?)

田中(それはいかんな……左右田が泣き叫んでくれなければ、俺様は堪えられそうにない……かといって今更逃げるのは覇王キャラとしてあまりにも情けない……)

田中(よし、悟られないように話を進めるか)

ソニア「はい! それはもう凄まじいスプr」

田中「はぁああああああああっ!!!!」

ソニア「ひぃっ!?」びくっ
左右田「にゃっ!?」びくっ

ソニア「い、いきなりどうしたのですか?」どきどき

左右田「吃驚して変な声が……」どきどき

田中「すまない、近くに浮遊霊が居たものでな」

左右田「Tさん!?」

ソニア「わぁお! Tさん凄いです!」

田中(ふぅ……何とか誤魔化せt)

左右田「ところでソニアさん、さっき言い掛けたのって」

ソニア「ああ、それはもう凄まじいスプラtt」

田中「はぁああああああああっ!!!!!!」

ソニア「ったぁっ!?」びくっ
左右田「うにゃっ!?」びくっ

ソニア「な、なんですか!? また浮遊霊ですか!?」どきどきばくばく

田中「いや、今度は悪霊がな……」

左右田「悪霊!? マジヤバいじゃねぇか!」どきどきばくばく

田中「そ、そうだな」

ソニア「えぇいっ、こんなところに居られません! 早く映画館に行きましょう!」だだだっ

左右田「そ、そうですねソニアさん!」だだだっ

田中「ふはっ! 臆病な奴等め。この俺様が居る限り、身の安全は保障されていると言うのに!」だだだっ

田中(よっしゃああああああああっ! これで左右田は生贄だぁああああああああっ! 存分に泣き叫んで俺様を安心させるが良いぞ!)




――映画館――




映画< ブィィイインドゥルンドゥルンドゥルンドコドコドコーッ

映画< きゃああああああああっ!

映画< グチャグチャゴリゴリゴリィッ

田中(ぎゃああああああああ内臓がああああああああっ!)

左右田「うわぁあああっ! あの二刀流チェーンソー、ハルクバーナーとクチールじゃねぇかぁぁっ!」眼がきらきら

田中(貴様は工具にしか目がいかないのか!?)

ソニア「どうです左右田さん! あらゆる工具を用いて殺人を犯す殺人鬼の映画は!」

左右田「あっ! あのインパクトドライバーはマキナじゃねぇか! 良いなぁ」きらきら

田中(しかもソニアの話を一切聞いてない!?)

ソニア「そうでしょうそうでしょう! 矢張りスプラッター映画は最高ですよね!」

田中(あっ、こっちも左右田の話聞いてないわ)

映画< もうやめ……あぁああああああああっ!!!

映画< グチャグチャグチャグチャァッ

田中(うわああああああああああああああああっ!)




――二時間後――




ソニア「どうでしたか御二人共!」

左右田「いやぁ、すっげぇ色んな工具が観れて最高でしたよソニアさぁん!」

田中「……」げっそり

ソニア「? 田中さん、どうかしましたか? 何やら顔色が悪いような……」

田中「そ……ば……」

ソニア「?」

田中「左右田の馬鹿ぁああああああああっ!」だだだっ

左右田「何で!?」がーんっ



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