マネージャーは美人
「なーなー真田！名字さんって野球部のマネージャーだったの！？」
「ん？ああ、1年の時からそうだけど。」
「まじで？意外！」
「え、てか真田と名字さんって付き合ってんじゃないの？」
「なに！？」
「あーそれよく言われるけど勘違いだから。付き合ってねーよ。」
「許さん。美男美女カップルとか許さん。」
「でもさ、名字さんめっちゃ美人じゃん？正直真田はどうなのよ。」
「どうなのって…」
「俺だったら間違いなく狙う！青春したい！」
「んー…野球の話はしてて面白い。」
「へー。名字さん野球詳しいんだ。」
「えっ、じゃあ名字さん今フリーなの！？俺狙える！？」
「ははは、無理だろ。」
「即答ひでー！」
「真田ー！」
「あ、名字さんだ…！」
「なに？」
「これ、明日の相手のデータ。ちゃんと頭入れといてね、テストするから。」
「げ、まじで。」
「あと最近カットボールのキレ悪くなってない？ちゃんと爪のケアしてる？」
「んー？まあ…」
「あ！トップコート塗ってない！もー！」
「悪い悪い。」
「部活までにはちゃんと塗っといてよ！じゃ！」
「うーす。」
「…やっぱ付き合ってんじゃん！」
「はあ？付き合ってねーよ。」
「手ェにぎにぎしてた！」
「説教くらってただけだって。」
「羨ましい…！俺も美人に怒られたい…！」
「おいおい…。」
「こいつ高校入って彼女できる気配ないから焦ってんだよ。」
「まあ…あいつと付き合いたいならプロ野球全チームの投手の持ち球について語れるくらいじゃねーとだな。」
「……」
「……」
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