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"明日は行けない。"
「はああ!?」
「んだよ鳴、大声出して。」
名字さんから帰って来たメールをすぐ開いて、その内容に思わず声をあげた。
なんだよ来れないって!準々決勝なのに!
"明日はコンクールだから。"
続きを見てハッとした。
そっか。明日は吹奏楽部の地区予選…大堀さんがソロを吹く日なんだ。今までの練習の成果を発揮する日。
"成宮くんみたいに自信持って吹くから、応援してね。"
「〜〜ッ!」
「おー悶えてる悶えてる。あの子か。」
絵文字も顔文字もない無愛想な文面だけど俺の心をこの上なくザワザワさせる。こんなのずるい。
全力で応援してあげたい。どんな言葉にしたらこの気持ちが伝わるんだろう。
「…俺が返信してやろーか?」
「うわっ、見んなよ!!」
「つーかいい加減告れよ!貸せ!」
「いーやーだーー!」
携帯を取ろうとするカルロを全力でかわして布団にもぐった。
いろいろ考えてるうちに段々眠くなってきて、寝落ちする直前になんとか打った文字はたった4文字。
"がんばれ"
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