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38:麦わらの一味

「ふあっ!?」
「あら、目が覚めたみたいね。」


目が覚めたら美女がいた。え……天使?


「起きたわよ、猫ちゃん。」
「起きたか!ネコ!」
「大丈夫か?」


すると続々私をのぞき込んできたのは麦わらの一味の面々だった。


「……何で!?」
「まあ…そうなるよな、普通。」
「チョッパー、説明してやれ。」
「キャスケットをかぶった人間に『ベポ、こいつの子とよろしく!』って渡されたんだ。」
「……」


説明を聞いてなんとなく状況が想像できた。
チョッパーとベポを間違えたってわけ……つまりはシャチのせいってことね。


「なんというか…災難ね。」


シャチのアホさに頭を抱えた。とりあえず次会った時シャチはシメる。


「まーそんな落ち込むな!」
「まだこの島からは出てないだろ。」
「一緒に捜してあげる…って言いたいけど、こっちもちょっと追われちゃってるのよね…。」
「そうだ、私オークションにおじいさんが入ってきたとこから記憶がなくて…今どうなってるの?」


シャチへの怒りはしまっておいて、今は状況を理解することに専念しよう。
聞いてみたらなんと、今この島に海軍大将が来ているという。


「えええ何で!?」
「こいつのせいなのよ…」
「すまん!」
「思ってねーだろ!」


そういえば、ルフィが天竜人を殴っていたような…。
天竜人に手を出したら海軍大将がやってくるって、船長が言ってたような気がする。
あの時はスカッとして「よくやった」とか思っちゃったけど…なんてことしてくれたんだ!


「そういうわけで私達はこれから船へ向かうわ。」
「途中まででよければ一緒に行く?」


事態は思っていたよりずっと深刻みたい。
一刻も早くこの島から出たい…それはハートの海賊団も同じのはずだ。
ただでさえ私は船長から「今度勝手にいなくなったらオークションに売り飛ばす」と言われてるんだ……置いていかれたらどうしよう…!いや私1ミリも悪くないんだけどさ!船長きっと聞く耳持たないじゃん!


「…行く!お願いします!」


この混乱の中を一人で逃げ切る自信はない。少しの間麦わらの一味のお世話になろう。









「一応確認だけど、ナマエはあのハートの海賊団の一員なんだよな?」
「うん。」
「そんじゃお前強いのか?」
「強くないよ、一般人だもん。」
「じゃあ何で海賊船に乗ってるんだ?」
「…きっかけは拉致だけど…医者を目指してるの。」
「医者!」
「うちのチョッパーはな、すげー医者なんだぜ!」
「す、すごくねーよバカヤロー!」
「そうなの?すごいね。」
「だからすごいって言われても嬉しくねーよコノヤロー!」


わたあめ大好きチョッパーが麦わらの一味の船医だったとは…。ペットじゃなかったんだ…。
嬉しくないって言ってるけどめちゃくちゃ嬉しそうだ。感情を隠せないタイプなんだね。可愛すぎか!


「でもお前ネコだったぞ!」
「悪魔の実の能力者なんだろ?」
「最近間違えて食べちゃった。」
「間違えて!?」
「ええはい、マヌケと笑ってくれていいよ私もそう思う。」
「いいじゃない、ネコなんて可愛らしいわ。」


麦わらの一味は全員で9人。海賊としてはうちも多い方じゃないけど、更に少ない。
船長が前に「こいつらはイカれてる」とか言ってた気がするけど全然そんなことないじゃん!むしろ話しやすいし、普通に友達になれそうな感じ。船長の方がよっぽどイカれてると思う。


「なァ…遊園地いかねェか…」
「黙ってろテメェ!!」
「「行きたい。」」


……やっぱりイカれてるかもしれない。





■■
2018.5.3ちょっと付け足しました。





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