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04

10月5日。私の部屋のカレンダーにはその日に大きなハートマークが書いてある。何故ならその日…つまり明日が、マルコの誕生日だから。


「うーーーん…」


しかし残念なことに私はまだマルコへの誕生日プレゼントを何一つ用意できていない。
だってだってだって、好きな人にプレゼントだよ!?慎重に選ばないと!色々とあれこれ考えてみたけど、しっくりくるのがないんだよなァ…。
例えば料理。大好きな彼女(になる予定)からの手作り料理なんて、どんな男でも嬉しいはず!…だがしかし!私料理できないからね!作ったら相当酷いことになるからね!自覚してる分偉いと思う私。ということで料理は却下。
だからって何か物をあげるにも、チョイスがものすごーく難しい。腕輪?時計?服?…何を選ぶにしても、ハードルが高すぎる。
それ以前にここは船の上。島に着くのはあと3日かかるらしい。


「何してんだお前。」
「あ、エース。」


むんむん考えてたらエースがやって来た。やけに遅いと思ったらまた食事中に寝てやがったなこいつ。


「エース、私今ものすごく悩んでるの。」
「そーか、だったら自分の部屋で悩もうな。」
「明日ってマルコの誕生日でしょ?」
「無視か。」


こんな時は私の恋の相談相手(だと勝手に思ってる)エースに頼るのが一番だよね!ってことで私が悩んでることをエースに告げると、エースは大きくため息をついた。


「ちょっとエースちゃんと考えてよ!誕生日は一年に一度しかない大イベントなんだよ!?」
「プレゼントなんて何でもいいじゃねーか。」
「…エースにはロマンが無い。」
「うるせー。」


まったくエースはわかってないよね!誕生日に素敵なプレゼントを貰ったら誰でも嬉しいもん。きっとマルコだって「ナマエ、愛してる」ぐらい言ってくれるもん。


「大体な、誕生日を祝ってもらえるだけで嬉しいもんだろ。」
「………」


…うん、まあ、そう言われればそうだと思う。
エースにしてはいい事言うじゃないか。


「それでも何かあげたいっつーなら、変にひねらずベタなもんでいいんじゃねーか?」
「……うん、そうだね!」


確かに、エースの言う通りだ。要は気持ちが大事ってことね!ベタなプレゼントってことは……


「私をプレゼント?」
「お前の“ベタ”の基準がわからねェ。」


だってよくあるんじゃん!「プレゼントはわ・た・し(はぁと)」って!そんなこと彼女(になる予定)にされたら鼻血もんだよね!私明日大人の階段上っちゃうかも!きゃー!


「ありがとうエース!私箱持って来るからリボンで巻いてマルコの部屋に置いてきてね!」
「……マルコ、悪い。」












「………」
「(どきどきどき)」
「何してんだよい、ナマエ。」
「ぎゃん!何でわかったの!?あ、やっぱ愛の力…!」
「そうか、一生そこで暮らしたいか。」





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