OP | ナノ
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -



シーツの中の瞬間

夜の10時。
お風呂に入って髪の毛を乾かした私はベッドの上に寝転んだ。
と言っても、やっぱりまだ寝るには早い。いや、さすがに私ももう子どもではないので…!
ナースさん達はまだお仕事があるそうで、今女部屋には私一人だけ。
今までは風呂上りにみんなとトランプやったりお話とかしてたけど、最近はお風呂の後は部屋に直行している。
別に遊びたくないわけじゃないんだけど……なんというか、一人になりたかったと言いますか……わ、私にもそういう時だってあるんです、よ!
だからこの時間の女部屋は絶好のチャンスなのです。
まだ眠れないこの暇な時間は、今日一日の出来事を思い返すのに丁度いい。いつの間にかこれも日課になったなあ…。










今日は……早くに目が覚めたな。きっと寝たのが早かったからだ。
すっきりと目覚めて、顔を洗って更にすっきりして、着替えて、甲板に出た。
そしたらリックとビスタ隊長が手合わせをしてて、「早起きだ」ってちょっとだけ優越感に浸っていた自分が恥ずかしくなった。
ぼんやりリックとビスタ隊長を見ていたら後ろから声をかけられて、それはエース隊長で…。
エース隊長は…正直、そんなに早起きするイメージがなかったから吃驚してたら、「船番だったんだ」と苦笑した。
なるほど。失礼かもしれないけど、納得してしまった。
そのまま朝ごはんはエース隊長と、手合わせが終わったリックとビスタ隊長も一緒に食べた。
例のごとくエース隊長は途中でお皿に顔面をつっこんで寝てしまった。
その隙にエース隊長のプチトマトを食べてしまったのは内緒、だ。
寝ちゃったエース隊長はなかなか起きないし、更に今日は船番で一睡もしてなかっただろうから、私は食べ終わると洗濯をしに食堂を出た。
今日は朝からずっと天気はいいはずだって航海士さんが言ってたから、洗濯日和だ!って意気込んで洗濯に取り組んだ。









えーっと、それから……
洗濯を干し終わったら休憩時間に入ったらしいナースさん達がゾロゾロと食堂に向かっていたからご一緒させてもらった。
食堂に入ると朝と同じ場所でエース隊長がガツガツと料理を頬張っていた。
それを視界の端に入れながら私はナースさん達とガールズトーク!
何でも次の島は香水が有名な町らしいです。ナースさん達と一緒に買い物することになりました!
でも私別に香水はいらないかなー…なんて呟いたら、
「バカねー匂いでエース隊長を悩殺するのよ!」とミランちゃんが興奮しだしたから慌てて口を塞いだ。
だ、だってエース隊長向こうのテーブルにいるんだよ!聞こえちゃったらどーするの!
幸いエース隊長は食べるのに夢中だったらしく、私はほっとした。
お昼を食べ終わるとナースさん達は仕事に戻っていって、暇な私はどうしようと思ってたらエース隊長に声をかけられた。
話題はやっぱり次の島のことで、私は変にどもってしまった。
やっぱりエース隊長も…、ナースさん達みたいにいい匂いする女の人が好きなのかな…。
確かに匂いで悩殺されるっていうのはありそう。だって女の私でさえ、ナースさん達の匂い大好きだもん。二度嗅きしちゃう程だもん。
…まあそれは置いといて、その後はエース隊長のお誘いで二番隊のトランプ大会にお邪魔させてもらった。
すごく楽しかったなー。ババ抜きでは毎回最終的にエース隊長と私の勝負になっちゃうんだよなー。
だって一枚カードを上に出されたらそれを引いちゃうのが人の心理じゃないの!?
あとポーカーっていうのを初めてやりました!私には向いてないみたいです。罰ゲームと称して何度命の危険を感じたことか…!
オヤジ様にパパって言ってこいとかマルコ隊長にパイナップルをプレゼントしてこいだとか……やりましたとも…!この命削って!
ポーカーに飽きた後はスピード!これには私自信あるんです!私の故郷ではトランプゲームといったらこれだったし、私1人スピードもできるんだよ!
そして全勝しました!私!すごくないですか!エース隊長にも勝ったんだよ!
エース隊長悔しそうな顔してたなー。他のみんなも「ヒヨにこんな機敏な動きができるわけねェ…!」って驚いてたし。あれ?バカにされてる?
とにかく人より優れたものが少ない私はたかがトランプゲームでもすごく嬉しくなった。
えーとそれから……その後は…負けた皆さんに洗濯物取り込むのを手伝ってもらって……うーん…眠くなってきた…






とにかく、今日も一日楽しかったということです。










シーツの中の瞬間

( いつも あなたの事 考えてて )











コンコン


「おいナマエ!もっかい勝負しよーぜ!」
「!?」


飛び起きました。







next≫≫
≪≪prev