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18:知らないお兄さん

「こんにちは、若き名前さん。」
「……」


誰だこの人。
牛柄シャツの知らないお兄さんに声をかけられた。知らない人のはずなのに何でこの人は私の名前を知ってるんだろう。怪しい人かな。


「ああ、この姿で会うのは初めてですね。ランボですよ。」
「ランボさんっていうんですね、初めまして。」
「いや…初めましてじゃなくて……覚えてませんか?スーパーで会った……」
「?」


スーパーでこんな人に会った記憶はない。スーパーに牛柄シャツのお兄さんがいたら目立って覚えてそうだけどな。


「…まあいいです。貴女とはなかなか会えないので若い姿でもお会いできて嬉しいです。」
「はあ…。」


どうしよう、やっぱりこの人変質者なのかな……イケメンなのに。
これが俗に言う「残念なイケメン」ってやつか。六道くんとはまた違ったジャンルだな。


「ランボ危ない!!」
「!?」


さり気なく一歩下がった時、お兄さんの後頭部に何かが当たった。コロコロと床に転がったのは野球ボールだった。


「大丈夫か!?」
「あ、ボスだ。」
「沢田です!!」
「が・ま・ん……!!」


程なくしてやってきたのはボスこと沢田くんとその肩に乗ったリボーンくん。
お兄さんはプルプル震えて涙目になっている。なんか可哀想すぎるから見ないフリしとこ。


「リボーンいきなりやめろよ!」
「いっちょ前に女口説いてんのがムカついた。」


どうやら野球ボールを投げつけたのはリボーンくんらしい。それにしてはすごい威力だったけどきっと深く聞いてはいけない。


「ちゃお。」
「ちゃおー。この人ボスとリボーンくんの知り合い?」
「沢田です!」
「こいつは10年後のランボだぞ。」
「は?」
「バカ!10年後とか言うなよ!」


ランボは確かに聞いたことのある名前だ。この前スーパーで迷子になっていた子がまさしくランボくんだったから。横文字の名前で被るなんて珍しいと思ってけど……同一人物だっていうの?流石に信じられないよ。仮に本当だとしても全力で関わりたくないよ。


「まあ……とりあえずコレあげるんで元気出してください。」
「名前さん……!」
「ポケットティッシュ!?」
「さっきそこで貰った。」






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