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17:「ボス」

「あれ、クローム…と、この前の…!」


凪と一緒に本屋さんでイタリア語のテキストを選んだ帰り道、いつぞやスーパーでランボくんと一緒にいた男の子と再会した。名前何だったかな……ランボくんが強烈すぎて思い出せない…


「えーと何だっけ……つ、つ……」
「ボス。」
「ボス?」


確か「つ」がついた食べ物の名前だと思ったんだけど……え、ボス?


「さ、沢田綱吉です!!」
「あ、どうも。名字名前です。」


そうだ、確かランボくんは「ツナ」って呼んでた。


「クロームの友達だったんですね。」
「はい。」
「名前…ボスのこと知ってたんだ。」
「ボス?」
「えーっと…あ、あだ名みたいな感じですあはは…。」
「へー。私もボスって呼んだ方がいいのかな?」
「ふ、普通に呼んでもらえると嬉しいです!」


こんな穏やかそうな人にどうやったら「ボス」なんてあだ名がつくんだろうか。ランボくんの話では「ダメツナ」って呼ばれてるとのことだったんだけどな。
実際見た感じも、「ボス」か「ダメツナ」の二択だったら「ダメツナ」の方が似合うと思う。二択だったらね。
並盛の制服着てるから凪のクラスメイトなのかな。


「クロームと友達ってことは……もしかして骸とも知り合い…?」
「はい、同じ委員会ですよ。」
「あいつ委員会とかやってるんですか!?」
「名ばかりの生徒会長ですけどね。」
「んなーーー!?」


なんかリアクションが大きくて忙しい人だな。
六道くんとは全然タイプが違う人だけど、何やら六道くんと親しげだ。六道くんを名前で呼び捨てにしたり「あいつ」と呼んだりする人に初めて会った気がする。


「えーと…、あいつに何か変なことされてませんか…?」
「変な人だとは思ってますけど、被害は特に受けてませんよ。」


そして六道くんの異常さを認識している数少ない常識人と見た。そうだよね、六道くんに対する普通の反応ってこんなもんだよね。


「ボス…。」
「え?」


凪が小走りで綱吉さんに近づいて何やら耳打ちをした。


「えっ…!?あ、あの骸が…!?」


なんだかものすごく驚いてる綱吉さん。一体何を耳打ちしたのか気になるんですけど。


「えーと……その、骸のこと…よろしくお願いします。」
「え…嫌ですけど。」
「えー!?」


何で私が六道くんのことよろしくされなきゃいけないんだ。






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