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14:夢の中

「どうも、少しお邪魔しますよ。」


ある日、夢の中に六道くんが出てきた。


「おかしいな、私夢に見る程六道くんのこと考えてないはずなんだけど。」
「本当君は可愛くないですね。まあ確かに、僕がここにいるのは能力を使ったからですが。」


…私は六道くんのことをとんでもない厨二野郎だと思っているらしい。何能力とか。六道くんっていきなり右手が疼いちゃう系の人なの?


「…名字さんが一向に連絡をよこさないから他に連絡の手段がなかったんですよ。」
「まあ、連絡することもないし…。」


そういえば連絡先教えてもらってから連絡してなかった。でも週に2回くらいは会ってるし、そこまで六道くんと話すこともないんだから連絡とる必要なんてなくない?


「本題ですが……僕は少し野暮用があってそばらくそちらに顔を出せません。」
「あ、そうなの。」
「犬と千種もこっちにいるのでしばらく一人にさせてしまいますが、何かあったら必ず連絡するように。」
「おっけー、生徒会室一人占めできるってことだね。」


わざわざそんなことを伝えるために私の夢の中に登場したのか。
まあ六道くんはいてもいなくてもどっちでもいいけど、生徒会室を一人で悠々使えるに越したことはない。


「…あと、君に会いたいと言ってる子が近々挨拶しに来ると思うのでよろしくお願いします。」
「は?いいよ挨拶なんて。てか誰?」
「仲良くしてあげてください。どうせ友達いないでしょう?」
「いるよ。」
「…では、時間が押してるので僕はこれで。」
「あ、うん。風邪ひかないでね。」
「……」


この夢の通り、翌日からしばらく六道くんは生徒会室に顔を出さなかった。
人の夢を連絡手段に使うなんて、六道くん生霊にでもなっちゃったのかな。







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