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13:イタリア

「ねえ、六道くんってイタリアから来たってほんと?」
「今更ですね……そうですけど。」
「へー…ふーん…。」


今日友達との会話で何気なく知った新事実……六道くんはイタリアからの帰国子女だというのだ。


「…イタリアに興味が?」
「うん。私将来海外で働きたいんだ。」
「ほう。」
「イタリアに好きなブランドけっこうあってさ。」


将来の夢なんて大層なものはないけど、とりあえず海外で働きたいと思ってる。
特にイタリアには私の好きなブランドがいくつかあって、ご飯も美味しそうだし、街もなんかオシャレだし、行くならイタリアかなーって勝手な憧れを抱いている場所だ。


「クフフ…」
「何笑ってるの。」
「いえ、別に。」
「…英語も大してできないくせにって馬鹿にしてる?」
「そんなことありませんよ。素敵な夢じゃないですか。」


ニヤニヤしながら言われても説得力がない。ふん、どうせ英語のテストはいつも70点くらいですよ。


「ただ…君とは長い付き合いになりそうだと思ってね。」
「えー…」
「微妙な顔しないでください。」


大人になっても六道くんと関わってるとか……うーん、想像できないな。ていうか大人になった六道くんが想像できない。


「六道くんは将来何してるんだろうね。」
「楽しみにしててください。」
「まあ、頭の片隅で。」


疑問には思ったけど楽しみにする程気にはならないや。同窓会でたまに会うくらいが丁度いいんじゃないかな。あ、六道くん同窓会とか来ないか。


「イタリア語教えてあげましょうか?」
「いいよ、大学で習うから。」
「……」








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