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09:文化祭の時期

芸術の秋に便乗して10月や11月に文化祭をやる学校は多いんじゃないだろうか。黒曜高校もその一つ。来る文化祭に向けて生徒達はせっせと準備に励んでいる。
私のクラスはおにぎり屋さんをやることになった。みんなで面白半分に決めた多種多様な具材が売りだ。


「あ、あれ…!」
「かっこいいー…」


廊下で看板にペンキを塗っていると、急に校舎内がざわめき出した。


「…どうも。」
「やっほー。」


何かと思えば六道くんだった。
私に声をかけた六道くんは色んな意味で注目されている。そういえば中学の時不良を締め上げたんだっけ?忘れてたけど。


「…こういう行事には参加するんですね。」
「え、そりゃするよ私を何だと思ってるの。」


なんか失礼なことを言われた気がする。私は普通のJKだぞ。ちゃんと宿題もやるし、授業にも出てる。六道くんと同じにしないでほしい。


「何時に終わるんですか?」
「えー…20時くらい?」
「…終わったら生徒会室に寄ってください。」
「え、何で?生徒会やることないよね?」
「では。」
「おい。」


私のツッコミは無視して、六道くんは一方的に要件だけ伝えて行ってしまった。
文化祭の準備で疲れた私に更に生徒会の仕事を押し付けようってことなのか。いやでも生徒会の仕事なんてないはずだ。意味がわからない。


「骸様と付き合ってるの!?」
「は?」
「骸様と普通に喋ってた!」
「そりゃ喋るよ。」
「やっぱかっこいい〜〜」
「あんな近くで見たの初めて…」


六道くんが去った後、わっと女子達が私のところに集まった。普段あまり話さない子も食い気味にきた。六道くん効果恐るべし…。










クラスでの準備が終わったのは見積り通り20時くらい。外はすっかり真っ暗になってる。
クラスメイト達が帰路につく中私は生徒会室に来ている。何故なら六道くんに呼ばれたから。なんだかんだ言いつつ私って律儀な性格だと思う。


「ご苦労様です。」
「…『ご苦労』は目上の人が目下の人に使う言葉だよ。」
「もちろん知ってますよ。」
「何だと。」


この憎まれ口を叩く六道くんをみんなにも見て欲しい。そしたら目をハートマークにしてうっとりすることもなくなるだろうに。イケメンなのは否定しないけど。


「では帰りましょうか。」
「え…生徒会の仕事は?」
「仕事なんて今までしたことないじゃないですか。」
「そりゃそうだけど……」


何を言ってるんだって呆れた顔をされたけど、だったら何で私ここに呼ばれたの?六道くんと一緒に帰るため?


「六道くん私と一緒に帰りたかったの?」
「…そうですね、荷物持ちでもしてもらいましょうか。」
「ヤンキーだ!」






■■
繋げると比較的長くなってしまうから次回は帰り道にぐだぐだ喋るだけ。




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