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06:学ランのお友達

「六道骸、いる?」
「いませんよ。」


なんか知らない人が来た。
いつものように生徒会室で友達から借りた小説を読んでたら、学ランのイケメンが六道くんを訪ねてきた。けっこうタイプだ。六道くんのお友達かな。
しかし残念、今日六道くんはここにはいない。


「ここの生徒会にいるって聞いたんだけど。」
「一応生徒会長ですけど……いつもいるわけではないので。」
「黒曜ランドにもいなかった。」
「はあ…。」


黒曜ランドって、あそこ廃墟ですけど。六道くんってそんなところにいる疑惑持たれてるの?
学ランのイケメンは六道くんがいないことに少なからずイラついているように見える。けれど私にはどうしようもない。いないものはいないのだ。


「連絡とれないの?」
「連絡先なんて知りませんよ。」
「……少しここで待たせてもらうよ。」
「どうぞ。」


そこまでして六道くんに会いたいなんて、一体何の用だろう。
学ランっていっても黒の学ランだから黒曜の生徒ではない。遥々他校からいらっしゃったみたいだ。
イケメンはいつも六道くんが座っているソファに我が物顔で寝転がった。
さすが六道くんのお友達といったところだろうか。なんか六道くんに通ずるものを感じた。











「あのー。」
「!」


それから2時間経ったけれど結局六道くんは生徒会室には現れなかった。
日が暮れてきて私もそろそろ帰りたいからソファで眠るイケメンに声をかけた。


「私帰りますけど、まだ待ちます?」
「……君、ずっといたの?」
「いましたけど。」
「……」
「六道くんに何か伝えることがあれば伝えときますよ。」
「君…六道骸と群れてるのかい?」
「は?群れ…?ては、ないと思います。」


聞きなれない表現に困惑する。「群れる」という言葉は一般的に人間には使わないはずだ。そんな言い方するなんて、まるで人を獲物として見ているみたい。
意味はよくわからないけど、六道くんと私は「群れる」と表現する程一緒にいるわけじゃない。


「そう……咬み殺すって伝えといて。」
「は……かみ…?」


また一般的に耳にしない言葉が出てきた。多分物騒な言葉だと思う。


「あ、お名前は…」
「それ伝えればわかるから。」


学ランのイケメンは名前を言わずに行ってしまった。
「咬み殺す」でわかるって、六道くんは友達とどういう付き合い方をしてるんだろう。少し心配になった。





■■
雲雀さんをお友達と勘違い。





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