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05:重要なこと

「六道くん、私重要なことに気付いたんだけどさ。」
「何ですか?」
「生徒会って六道くんと私以外見たことないよ。」
「……」


今更ながらに気付いてしまった事実に六道くんも口を閉じる。
今まで生徒会の活動なんてしてなかったから気付かなかったけど、私は六道くん以外の他の生徒会メンバーを知らなかった。


「会長は六道くんでしょ?私は書記。…副会長は?」
「…じゃあ千種にしときましょう。」
「絶対今決めたよね。会計は?」
「犬で。」
「無理だよ。」
「そうですね。」


今決めたにしても城島くんが会計とか現実味がなさすぎる。だって絶対計算とかできないよあの子。それは六道くんも承知のはずだ。


「…まあいいじゃないですか、細かいことは。」
「いい…のか…?」


最終的に「細かいこと」として片づけられた。あれ、生徒会ってこんな雑な扱いなの?
まあ、別に生徒会の仕事なんてしてないから困りはしないんだけど。


「あまり人が多すぎるのは好きではないので。」
「まあねー。」


その意見には共感する。私も基本的に何かする時、他人がいるとなんだか落ち着かない。


「それに、名字さんと2人で過ごすこの空間は嫌いではありませんよ。」
「…うん、私も嫌いじゃない。」
「…そこは否定しないんですね。」
「え、否定してほしかったの?だって六道くん気を遣わなくていいから楽。」


六道くんだったら無言でも気にすることないし、思ったこともそのまま言える。


「そんなこと初めて言われましたよ。」
「誉め言葉だよ?」
「…ありがたく受け取っておきます。」








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