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03:たまには勉強

「うーん…」
「おや珍しい。今日は勉強してるんですね。」
「そりゃあ学生だからね。」


期末テストが一週間前に迫った今は絶賛テスト期間中だ。
学生の本業は勉強だからね。この期間は部活も休みになるから放課後の学校はいつもより静かだ。
生徒会室はこんな時も大活躍。静かだし、図書室と違って飲食できるし。ここにいるのが私一人だったらもっと快適だったんだけどな。


「六道くんは勉強しなくていいの?」
「必要ありませんから。」
「あっそ。」


数学の問題にうんうん悩む私に対して六道くんはいつも通りよくわからない本を読んでる。
テスト勉強が必要ないくらい頭がいいと言う自慢には深く突っ込まない。


「…そこ、代入間違えてますよ。」
「え、どこ?」
「ここです。」
「…ほんとだ。ありがとう。」
「…いえ。」


なるほど、道理でおかしな答えになると思ったら代入を間違えてたのか。
六道くん、顔も良くて勉強もできるとか出来過ぎかよ。


「…あ、でも性格悪いか。」
「教えてもらっといて随分な言い様ですね。」


パーフェクト人間なのかと一瞬思ったけど性格に難ありだった。


「いやでも完璧よりちょっと抜けてた方が人間味あっていいと思うよ。最近ギャップ萌えって流行ってるじゃん。」
「ほう…。名字さんもそう思うんですか?」
「私は…どうだろ。ギャップの内容によってはイラっとするかな。」


思い返してみると今までギャップ萌えという感情を持ったことがないかもしれない。
例えばすごくイケメンな人が実はドジっ子…っていうのを目の当たりにしたら、私は恐らくイラッとするだけだと思う。


「貴女のそういう素直なところ、いいと思いますよ。」
「上から目線むかつく。」
「クフフ……ほら、手が止まってますよ?」
「ちょ、近い。」






■■
可愛くないヒロインも好きです。





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