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31:6人目と7人目


「すみません、負けちゃって…。」
「気にするな!極限にいい試合だったぞ!」
「名前ちゃんお疲れ様!怪我なくてよかったぁ。」


結果的には負けちゃったけど…京子ちゃんの言う通り獄寺くんも武も私も、大した怪我がなくてよかった。雲雀さんの病気が少し気がかりだけど…。


「まあ皆ただ暴れたいだけだからな!」
「何ですかそれ!」


町の人達も雲雀さんに咬み殺されたはずなのに、1日経ったらすっかりいつもの生活に戻っていて驚いた。


「沢田も極限にいいパンチだった!我がジムに入りたいのだろう!?」
「は、入りませんよ!」
「名前は海賊だから無理だぞ。」
「!」


あああリボーンまた余計な事を…!京子ちゃんには海賊だって知られたくなかったのに!いや、そもそも海賊になったつもりはないんだけどさ…!
せっかく友達…になれたと思ってたのに、そんなこと言ったら嫌われちゃうよ。


「そうなんだぁ…」
「京子ちゃん、あの…」
「名前が船長だ。」
「リボーン!」
「ふふっ、名前ちゃんが船長さんなら素敵な海賊なんだろうね!」
「へ……」


海賊なんて世間の嫌われ者……にも関わらず、京子ちゃんの態度は変わらない。
ど、どこまでいい子なんだ…!京子ちゃんと知り合えてよかったなぁ…!


「海賊……ということは旅をしているのか!?」
「ああ。これからグランドラインに入るつもりだ。」
「は!?」
「猛者がたくさんいるという、あの…!」


リボーンから聞き捨てならない言葉が聞こえた。グランドラインに入るなんて、聞いてないんだけど!
グランドラインについては義務教育で習った知識しかないけれど、天候も安定しないし海賊もたくさんいるし……とにかく危険な海域だと聞いている。


「名前の船に乗れば強い奴とたくさん戦えるぞ。仲間になれ、了平。」
「!」
「な、何言ってんのリボーン!?」


そういえば了平さんを仲間にするって言ってたけど……ダメって言ったじゃん!


「ぐぬぬ……しかし京子を一人にするわけには…!」


そう、了平さんが行ってしまったら京子ちゃんとはしばらく会えないということになる。
それに危険な旅になることは間違いない……そんなの、京子ちゃんが心配するよ。


「私は大丈夫だよ、お兄ちゃん。」
「京子…!」
「お兄ちゃん、ボクシングのことになるとすぐに目の色変わるんだもん。」


ボクシングどころの話じゃないんだけど……京子ちゃんもしかしてよくわかってないのかな…?


「京子……おれは自分のボクシングがどこまで通用するか、挑戦してみたいのだ…!」
「…うん。よかったね、お兄ちゃん。」


でも、お兄さんと離れ離れになってしまうのは間違いないんだ。それなのに笑顔で送り出せるなんて……すごいことだと思う。


「お兄ちゃんのことよろしくね、名前ちゃん。」
「……うん!」


覚悟を決めた顔で京子ちゃんに言われたら頷くしかない。私なんかがとやかく言うわけには…いかない。


「6人目……あともう1人だな。」
「え?」
「あの…名前さん…!」
「イーピン!」


了平さんの仲間入りが決まったところで、イーピンが私の前に現れた。なんだか顔が赤い気がするけど……どうしたんだろう?


「あっあの、昨日の鬼ごっこ大会見ました!お疲れ様です。」
「ありがとう。」
「それで、あの…白組の総大将の……」
「…雲雀さん?」
「! 雲雀さんというんですね…!」


雲雀さんの名前を口にして赤面するイーピン。この反応、もしかして……


「雲雀さんのこと好きになっちゃった…!?」
「ちっ、ちち違います!好きとかじゃなくて、雲雀さんという人がお師匠様にそっくりで…!懐かしい気持ちになって…。」


へえ、雲雀さんとイーピンの師匠さん似てるんだ…。イーピン、師匠さんのこと大好きっぽかったもんなあ。


「それで…お願いがあります名前さん!」
「え、何?」
「私も一緒に連れてってください!私も名前さんのように強くなって……お師匠様とまた会いたいんです!!」
「え……えええ!?」


てっきり雲雀さんの写真が欲しいとか可愛らしいお願いがくるのかと思いきや、イーピンのお願いは私の予想の範疇を超えていた。


「いいぞ。」
「ちょっとリボーン!」
「格闘家2人ゲットだ。」


私の代わりに応えたのはやっぱりリボーン。ピースサインが恨めしい。






■■
笹川兄とイーピンが仲間になりました。これで7人です。
京子ちゃんやハルは船には乗せません。危険ですからね。






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