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お兄ちゃんの旦那検定B



俺が名前の結婚相手に求める条件として、オレ流の3原則がある。
1に顔、2に性格、3に財産。
というわけで、オレが可愛い妹の未来の旦那を検定してやろうっていうわけだ。


ここまでの結果、
1位→隼人―80点
2位→もっちゃん―60点
3位→恭弥―50点
対象外→ツナきち(85点)、了平、骸(0点)、だ。












「絆殿!」
「…バジリコ。」


そーいやバジリコも名前のこと好きだよな。そりゃもう、獄寺以上にわかりやすく。
なんつーか、清純少年みたいな。うん、汚れがないところは名前と似てるな。


「お前好きなヤツとかいる?」
「へっ!?す、好きな方ですか…?」


知ってるけどな。こういう純粋なのこそ、いじめたくなるじゃねーか。顔真っ赤にしちゃって…可愛いねー。


「それは……言ってもいいんでしょうか…?」
「遠慮はしなくていい。」


やっぱ兄を前に妹さんが好きですなんて言いにくいか。
チラチラとオレの様子を伺ってくる。……ほんっとわかりやすいな。


「せ、拙者は………」
「バジルお待たせ……って何してるの?」
「オレガノ!」
「何だよオレガノ、来てたんだったら顔見せろよ。」
「何で絆に知らせなきゃいけないの?それよりまたバジルをからかっていたんでしょう。」
「か、からかってたのですか!?」
「まーな。」


ちくしょー、オレガノと来てたならさっさと言えよなバジリコめ!


「それよりどう?今夜食事でも。」
「…そうやってところ構わず誘うのやめてくれない?」
「いいだろ、愛があれば。」
「ッ…バジル、下で待ってるわ。」
「は、はい。」
「迎えに行くからなー。」
「…勝手にすれば。」
「よっしゃ!」


オレガノとのお食事ゲットー。まったくオレガノは可愛いなー。
昔は地味な女だと思ってたけど、まさかこんないい女になるとは…嬉しい誤算だ。


「…す……すごいです絆殿!」
「は?」
「拙者も絆殿のような強気な男になりたいです!」
「………そーかそーか。」


オレにまるで師匠を見るかのようにキラキラした目を向けてくるバジリコ。
…なるほど、今のオレのナンパに感銘を受けたわけか!


「いいか、男はまず攻めて攻めて攻めまくれ。」
「は、はい!」
「そしてタイミングを見計らって少し引く。だいたいこれで落ちる。」
「はい!」


いやあ、誰からでも尊敬されるのは嬉しいもんだなー。これを機にバジリコが頑張ったら面白そうだ。


「お前今のとこ70点だから。見込みあるぜ。」
「はい?」


顔よし、性格よしだけど進展が無さそう、財産はオレの合格点じゃないってことで70点。













「お、絆じゃねーか。」
「…よーディーノ。」


…ああ、ディーノか。ディーノも有りだな。
コイツには昔名前が随分世話になったし、名前のこと1番わかってんのはディーノかもな。


「お前今いくつだっけ?」
「27。って同い年だろーが。」
「そーいやそーだ。」


27ねー。オレもディーノもいい歳してんなー。あと3年後には三十路だよ。怖ッ!


「お前そろそろ嫁見つけた方がいいぜ。マフィアのボスで晩婚っていねーよ。」
「何だよ急に…。」
「相手の候補とかいねーの?」
「いや……ロマーリオが見合い写真を持ってくるがオレは…」
「名前の方がいいってか?」
「な…!」


今フツーに頷きかけた。思いっきり面食らった顔してるおもしれー。だから年下ってイメージあるんだよな。


「〜〜〜っ……そうだよ。」


ディーノは隼人とは違って素直だ。っつーか諦めがいい。


「…言っとくけどオレはお前に反対されようが諦めるつもりはないからな。」
「誰が邪魔するって言ったんだよ。」
「?」


むしろコレディーノが1番いいんじゃね?
顔はトップクラスだし、名前のこともよく考えてくれてるし、キャバッローネの頭……財産もかなりある。


「むしろディーノ、お前が1番旦那に相応しい。」
「な…はあ!?」


いやいやここは驚くより喜ぶところじゃねーの?兄の許しが出てんだぜ?


「ああでも名前は恭弥のこと好きだからな。そこんとこは……何とかしろ!」
「ハッキリ言うな…。」
「大体お前、名前との付き合いは1番長いんじゃねーの?最近出てきた若造に何とられてんだよ。」
「確かにそうだけど……付き合いが長すぎて名前はオレのことを兄にしか見てくれないっつーか……」
「!」


兄……だと…?
そうだな……そういえばそうだった。オレは肝心なことを忘れていた……コイツはライバルじゃねーか。


「やっぱお前却下!50点!」
「はあ!?何だそれ…」
「認めねーーー!!」


名前の兄はオレだ!!ってことで、50点だざまーみろ。













えーーーと……他に名前に好意を持ってるヤツ…………トマゾのアホ……は、ないない。
…あ。そーいえばもう1人いた。こっち側に。いやー、思いっきり忘れてた。


ピ、ピ


『う゛ぉおおい何d「うるせーよ。」


そう、スクの存在を。こいつも名前に気があったはず。
それにしても電話に出る時まで吠えるとはどういう神経してんだ、コイツ。


『なんだ絆かぁ……くだらねー用件だったら切るぞぉ。』
「お前名前がディーノと結婚したらどーする?」
『!?』


ゴンッて鈍い音がした。スクめ…携帯落としたな。…わかりやすすぎだろ。どんな顔してるかも想像つく。


『なッ…名前が跳ね馬と結婚するのかぁ!?』
「だからうるせーよお前。」
『えっ!?なになに名前ちゃん結婚するのぉ!?』
『な、何ぃい!?』
『うしし、邪魔してやろーよ。』


…あーもうスクの声が大きいばっかりに他の連中にも聞こえたじゃねーかややこしい!


『絆ー?名前の結婚相手なら王子がなってあげてもいーよ。』
「ヒステリックは範囲外なんで。」
『オレなら跳ね馬なんかより名前さんを幸せにできる!』
「ブサイクが名前と並んでいいと思ってんのか。」
『そうね〜、女の子は趣味じゃないんだけど……絆さんがお義兄さんになるのね……あ、年齢的には義弟ねv』
「ひぃぃいいいぃい!!」


そんないきなりオカマの声が耳元ってやばいんだけど!
つーかスクだけじゃなくてお前らも名前狙ってたのか。まったく罪な女だなあ、名前も。
ベルは顔はいいけど性格やばすぎだから50点。
レヴィは顔からして終わってる。5点。
オカマはまず、ない。


「姐さんとりあえずスクに代わってもらえますか。」
『あら残念。』
『う゛ぉおい絆それh『本当なのか。』


また電話取られてる。いつまで経ってもポジション変わんねーな。
電話奪ったのは……我らがボス、ザンザスじゃん。


「何が?」
『…アイツが結婚するってーのは。』


……何だ、このつっかかり様は。いつもならオレの言うことなんて右から左に受け流すくせに。
……おいおい、まさかボスまで名前気にしてんのか?
いやでも待てよ、ボスもけっこーいい線いってんな…。傲慢だけど。逆にそれが名前と上手く均衡保てんるってことも…


「別にボスでもいいけどどーする?」
『……からかってるのか。』
「本気だぜ。」
『……』
『う゛ぉおおい電話を返せぇ!』
『うるせー。』
『がぁ!?』


スクが黙らされた。何されたかはわかんないけど、とりあえずダウンしたな。
うーん……やっぱボスはDVの可能性有りだな。


「やっぱ今のナシ。ボス65点な。スクは80点って伝えといて。じゃ。」
『!』






■■
結果は出ずままここで満足しました。




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