RE! | ナノ
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -



104



「…隼人!」
「! 名前!」


雲雀と別れて(正確には逃げてきて)みんなを探してると、ランボくんを抱えた隼人を見つけた。


「無事だったか。」
「うん。隼人も無事みたいだね。ランボくんは……」
「大丈夫だ。大分顔色がよくなってきた。」
「よかった…。」


ランボくんの顔を覗き込んでみると、静かに寝息を立てていた。かわいい寝顔に思わず笑顔がこぼれた。
もうすぐこの日常に戻るんだ。だからもう少し頑張らないと!


「他のヤツらの状況わかるか?」
「今雲雀が山本くんを助けに行って…あとはわかんない。」
「ヒバリが…!?」


そんなに驚くことかな…。まあ半分私が押し付けた感もあるんだけど……雲雀はちゃんと山本くんを助けてくれるよ。


「ここから1番近いのは……了平くん!」
「確かグラウンドだったな。行くぞ!」
「うん!」












「スマンなタコ頭、名字。」
「しばらくふらつくぜ。」
「あんまり動かない方がいいよ。」


グラウンドに行ったら、地面に倒れている了平くんを発見。
隼人がポールを倒してリングをはめると、了平くんの顔色がだいぶよくなってきた。まだ辛そうだけど間に合ったみたい。


「オレ達は先に行って他の連中を助けに行く。アホ牛をあずかってくれ。」
「だったらオレ達のリングももっていけ。おまえらが先に沢田に会う確率が高い。」
「わーーった!」
「そういえばルッスーリアさんは?」
「そこにいるぞ。」


見当たらないと思ってたら、さっきまで煙で見えなかったんだ。
病院からベッドごと搬送されたルッスーリアさんが苦しそうにうなっていた。
…ランボくんはもちろんだけど、自分の仲間にさえもこんな仕打ち……ひどすぎるよ…。


「隼人、晴れのリング貸して。」
「はあ?何する気だテメー。」
「決まってるでしょ。」
「……な…まさかアイツに…!?」
「オレからも頼む、タコ頭。」
「……っしょーがねーな………10代目もそうするだろーしな。」


しょうがないなんて言っちゃって…。綱吉さんの意志とは関係なしに隼人だって絶対そうするはずだよ。私にはわかる。
あたしは隼人から晴れのリングを受け取って、ルッスーリアさんのリストバンドにそれをはめた。


「ハァ…ハァ……ありがとう…。」
「いえ…。今はこれしかできないけど、戦いが終わったらきっとボンゴレの医療班が助けに来てくれますから…。」


苦しそうだけど今はまだ敵同士…。
早く戦いが終わって欲しい。そしたら明日からまた学校に行って、綱吉さんたちといっぱい楽しいことして、それから……
って、先のことばっか考えちゃだめだ。今は目の前のことに集中しないと、それこそ明日がなくなる可能性だってあるんだから。


「おい名前、行くぞ!」
「…うん。」













「…!隼人…」
「わかってる。…下がってろ。」


他のみんなを探して校舎に沿って走っていると、曲がり角の向こうから人の気配。
隼人に制されて、私はその場に立ち止まった。別に私が行ってもいいのに…。


「てめー誰だ!?」
「獄寺!!」
「や…山本!!」
「山本くん!?」
「名前さんも!」


敵かと思ったら山本くんだ。よかった、ちゃんと雲雀に助けてもらえたんだ。…いや信じてなかったわけではないけど!


「無事だったのか。」
「ああ。ヒバリが校内で死人だしたくねーって助けてくれた。」


えええそれってどんな理由なの雲雀…!
…でもまあ助けてくれたんだし、理由は別にいっか!
雲雀が一緒に来てないってことは、別の場所に行ったかそれとも…


「あいつも相当やられてて動けそうにねえ。」
「!」
「ヒバリが………?」


やっぱり…!大したことないって言ってたのに、やっぱり大したことあったんじゃない!
ああもう心配だけど……雲雀なら大丈夫だよね…。今は他にやるべきことがある。


「あと助けてねーのは誰だ?」
「凪ちゃん!凪ちゃんがまだ…」
「体育館か。」


あと助けてないのは体育館にいる凪ちゃんだけ。
毒の致死時間は確か30分……今どのくらい経ってるかわかんないけど、急がないと!
誰一人として、死んでほしくない。








next≫≫
≪≪prev