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「それでは嵐のリング、ベルフェゴールVS.獄寺隼人、バトル開始!!」













「うぐっ…」
「隼人!!」


開始早々、隼人がボム投げたりベルがナイフ投げたり、嵐の名のとおり怒涛の攻撃が続いています。
現在、少し隼人がピンチ!だって、隼人は理科室にいてベルは廊下にいるのに…ベルの投げたナイフが隼人に命中するんだよ!?
いったい何がどーなって……絶対何か仕掛けがあるはず…!じゃないとこんなことできないよ!隼人…!


「怒涛の攻めのシメは針千本のサボテンにしてやるよ。」


そう言ってベルは千本……ってのはちょっと言いすぎだと思うけど、20本くらいのナイフを広げた。
さっきの3本の比じゃない……こんなのが命中したら…!


「バイバイ。」
「ああ!!」


ドスドスドスッ


「隼人ぉ!!」
「うししし♪サボテン一丁あがり。」


確かにナイフが刺さる音……それから、理科室の窓に打ち付けられる体………いや…いやだよそんなの…!!


バリン


「!!」
「あ……あれは…」
「人体も「いーーやーーー隼人が!内臓が!骨がぁぁああ!!」
「名前さん落ち着いてーーー!!」


窓が割れて隼人の体が廊下に転がった……と、思ったら内臓と骨半分ずつ丸見えじゃないのーーー!!
ってあれ…?でも隼人ってこんな顔してたっけ…?髪のボリュームも足りないような……


「どー見たらこれがオレに見えんだよ!」
「ひぃぃ生きてる!?いいいやよかったけど!たとえ隼人がゾンビになってもあたしは隼人のこと嫌いにならないから…!」
「だから違うってばーー!!」
「人体模型だ人体模型!!」
「…へ……?」


人体模型………っていうのは……ああ、実験道具!
あの、車が時速何キロで衝突するとこーなっちゃいますよーって小学生にわかりやすく伝えるための……(違うーー!!byツナ)
で、でも今人体模型動いた……い、今も動いてるーーー!も、もしかして中に隼人が…!?


「これがてめーの技の正体だ。」


うわああ隼人ーーー!!無事だ!無事でよかった!
あれ……人体模型の首に何か……ワイヤー…?ああ、それで人体模型が動いたのか!
ってことは…なるほど!ベルのナイフが隼人に命中したのも、このおかげなのね!
ベルの技の正体もつかめたことで!隼人は再びボムを構える……けど……この風じゃあ使えないんじゃ…


「果てろ!!!」


いつもの雲雀みたいなセリフと一緒に、隼人がボムを宙に放った。
でも、ベルまでの間にはタービンの突風が……これじゃあまた落とされちゃう…


ドシュゥ


「!!」


そう思ったとき隼人のボムは急に方向転換して、上手に突風を避けてベルへと向かっていった。


「オレが下手うって10代目に恥をかかすわけにはいかねーんだよ。」


ドガガガッ


す、すごい…!新技って3倍ボムのことかと思ってたけど、こっちだったんだ!そっか……隼人が考えたんだ、これ…。


「………やったのか?」
「わかりませんが…直撃はしました。大ダメージにはちがいありません。」
「そう…だね。」


確かに直撃したのは間違いない。でも……なんか、まだ…変な感じがする…。


「うししししし!!あぁあ゛〜っ」
「!」


ボムの煙が晴れてきて中から人影…ベルの姿が見えてきた。あのボムが直撃して立ってるなんて…。
だけどすごい量の血が出てるし……なんだか様子が変…私の時とは比べ物にならないくらい……血を…求めてる…?


「流しちゃったよ、王族の血を〜〜!!」
「!?」


傷だらけなのに……笑ってる……絶対おかしい、よ…これ…。


「ベルが自分の血を見て興奮するのは、その血に血を分けた兄の姿を見るからだ。」


向こう側で頭にカエル…?を乗せている赤ちゃんが話す声が聞こえた。
そうそう前から気になってたんだけど、この子ってもしかしてアルコバレーノなんじゃ……リボーンも気にかけてるみたいだし…
……まあそれは今はおいといて……その子によると、ベルは昔双子の兄を殺してしまったらしい。
兄………家族を、殺しちゃった…ん…だ………


「…名前さん?」
「は、はい!何ですか!?」
「あ、いや…何か様子が変だったから…」
「そうでしたか!?すみません何でもないんですごめんなさい!」
「別に謝らなくても…!オレの勘違いだったのかも…。」


い、いけないいけない!余分なことは考えちゃいけないな。
あんま表情に出してるつもりはなかったんだけど……やっぱり綱吉さんはすごいなぁ…。


「それよりあの人…なんか…やばいよ!!」


確かに…今のベル、正気じゃない。まあ元々普通とは言えない雰囲気持ってるんだけどね。
それは初めて会ったときでもわかったんだけど……もっと違う……うーん、何て言ったらいいんだろう。


「名前、あいつと知り合いなのか?」
「知り合いって言うか…この前イタリア言ったときにたかられたの。」
「ええーーー!?」
「せっかく服買ってあげたのにいきなり襲ってくるし…変わった子だなーって思ったけど…」
「(それを変わった子で済ます名前さんがすげー!)」
「今より全然落ち着いてたよ。」


体はもうボロボロのはずなのに、ベルの周りはまだまだ余裕という雰囲気が漂っている。「気味が悪い」………って言うのかな…。
隼人もそう思ったのか、もう1回ベルに向けてロケットボムを投げた。
ベルはそのボムを見つめたまま…って目見えないからわかんないけど……まったく動こうとしない。これじゃあまた直撃しちゃうのに…!


ドガガガ


「あ゛はあ!!」


動かないと思ったらベルはボムに向かって走っていって、その導火線を切りながらボムをかわした。
すごい……何あの身のこなし…。あんな動きできる人、マフィアでもそうそういない。
煙から抜けたベルは一直線に隼人に向かっていって、またナイフを投げつける。
だけどそのナイフはタービンの風でまっすぐは飛ばなくて、隼人に当たることはなかった………はず、なのに…


「え!!?」
「隼人!」
「どーなってんだよ!!ナイフには当たってねーぞ!」


ナイフが通り過ぎた後で隼人の顔や体にいくつもの切り傷が…!
確かにナイフには当たってない。これにも何か仕掛けが…?


「隼人上!!」
「!」
「どかーん。」


そんなこと言ってるうちにベルは隼人の前まで迫っていた。ま、間に合わない…!


「っかよお!!」


ドンッ


「隼人!」


ベルとあと1m…っていうところで隼人が小さいボムを弾いた。
普通サイズのボムほど爆発力はないけど、ベルの攻撃を防ぐには十分。でも隼人にも少なからずダメージが……ああもう危なっかしい!


「あはあ゛あ゛……もっと血だ〜〜!!」


今の爆発で更に血が出たベルは……なんかもう、狂って…る……。


「あと6分でハリケーンタービンが爆発を開始します。」







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