- ナノ -

「つっ、綱吉さーん！」
「名前さん！今日は来ないんじゃ…」
「心配で…どうでしたか！？というか今日は誰が…」
「オレだーーー！極限に勝ったからな！安心しろ！」


凪ちゃんは犬ちゃんとちーくんに任せて、やっぱり今日の試合が心配だったから結果だけでも聞こうと思って並中に行ったらみんな元気でした！
今日は了平くんが無事に勝ったとのこと。よかった〜。指輪も１こ揃って、幸先いいですね！


「ってぇ家光さん！！」
「父さん！あんたには言いたいことが山ほどあるんだ！！」
「うん、そうだよね。」


私も綱吉さんに同じく、聞きたいことがあるんですよ家光さん！！
骸くんのこととか凪ちゃんのこととか、いったい何がどうなってるのやら…！


「ほんとスマン！！」
「え！？」
「ちょっ…」


何頭下げてるんですか家光さん！？そんな家光さんが謝ることなんて何もないし…もしかして怒ってると思われた！？私ごときが家光さんに対して怒ってると思われてる！？


「スマンついでにこの子も頼む。たいした力を秘めた子だ。」
「あ、ランボくん…」
「な！？ちょっ…」


ランボくんぐっすり眠っちゃって……じゃなくて！


「そうだ！１勝おめでとう！！オレしばらくいないけどいい子でな！」
「ちょっ、困るよ！逃げんなよ〜〜！！」
「家光さんあの子は…！」
「…悪いけど面倒見てやってくれ。身寄りがないんだ。」
「！」


背中を向けた家光さんを、私はランボくんを抱いたまま追いかけた。だって、これだけは聞いておきたかった。
結局聞いても凪ちゃんが何者なのかは言ってくれなかったけど、重要なところは聞けたからいっか。


「綱吉さん、明日の対戦は誰なんですか？」
「そーだリボーン！ランボなんか戦わせられるわけないだろ？棄権だよ！」
「え…ランボくんなんですか！？」


そういえばランボくんも守護者だったんだっけ…！
守護者っていうことは戦わなきゃいけないっていうことで……ランボくんがヴァリアーと戦うの！？


「あいつに棄権なんて通用しねーぞ。」
「「！？」」
「ランボの相手、レヴィって奴は冗談の通じねー野郎でな。一度ターゲットを決めたら女だろーが子供だろーが完膚なきまでにぶちのめすんだ。」
「見た目まんまだーー！！」


レヴィ……って、もしかしてこの前ランボくんたちを狙った人…？他のヴァリアーの人がそう呼んでたような気もする…。
あのちょっと不気味な人か……確かにあの人は、やばそうだ。


「それにおまえはおまえでまだ修行が終わってねーことを忘れんなよ。」
「ああ！！そーだった！」
「…名前もだからな。」
「修行って言われても…」
「覚悟はできたのか？」
「……うん。みんなを絶対守るって、決めたの。」
「ちげーぞ。オレが言ってるのはみんなのために人を傷つける覚悟ができたかどーかだ。」
「！」
「…まだ時間はあるからな。ゆっくり考えろ。」
「……うん。」


やっぱりリボーンはすごいなぁ…何でもお見通しなんだ。
みんなのために人を傷つける覚悟……今の私にあるかと聞かれたら、自信をもって「はい」とは頷けない。
そりゃあみんなを守りたいけど…人を傷つけるのは……怖い…。


「名前さんすいません！ランボはオレがつれて帰るんで…」
「あ、はい…」
「んあ…？ガハハハ名前だもんね！あそべー！」
「おいランボ！！」


ランボくんを綱吉さんに渡そうとしたところで、ランボくんが目を覚ましてしまった。
起きたばっかのランボくんはものすごく元気で私の服を掴んで離さない。


「ランボ今日は我慢しろよ！名前さんも帰んなきゃいけないんだぞ！」
「ランボさんはー、名前といっしょにあそんでー、おフロ入ってー、寝るんだもんねー！！」
「だからダメだってば！」
「いいですよ綱吉さん。」
「でも…」
「寝かしつけたら帰りますので。」
「…すみません…なんか…」


ふふ、綱吉さんってばランボくんのお父さんみたい。
本当は泊めていただきたいところなんだけど……今日は凪ちゃんのこともあるからな。家に帰らないと。















「もぉ〜いやだ！！たまんないよ！！また修行始まるみたいだし！！毎日あんな恐ろしい勝負！！」


本当にいくつ命があっても足りないよ！！ああ、ついこの前までの平凡ライフに戻りたい…。
今日はお兄さんが勝ったからよかったけど……ランボがあの見た目そのまんま怖い人に勝てるわけないだろ！？
どーすればいいんだよ〜〜！ランボだけじゃない…山本も獄寺くんも名前さんも……あんなのと戦わなきゃいけないんだ…。もちろん、オレも。


「ランボのボスもなんでＯＫするかな〜。ランボ５歳だぞ…」
「いやぁぁあああ！！」
「！？」


何事ーーーー！？名前さんの叫び声だ。
名前さんは今２階でランボを寝かしつけてるはず……ランボのやつ何かしたんだなあーもう！


「大丈夫ですか名前さん！？」
「お久しぶりです若きボンゴレ。」
「大人ランボ！！」
「すいません綱吉さん！びっくりしちゃって…」


様子を見に行ってみると、同じ布団の上に座っている名前さんに大人ランボの姿。


「おそらく寝相の悪かった子供のオレが寝ながら１０年バズーカを爆発させたんでしょう。」
「ランボくん寝かしつけてたらいつの間にか私も寝ちゃってたみたいで…。」


それで名前さんびっくりしたんだ。そりゃーびっくりするよな…。５歳のランボならまだしも１５歳は……うん。


「あっ綱吉さん今何時ですか！？」
「え？９時ですけど…」
「９時！？すみません綱吉さん今日はこれで！！」
「え？あ、はい…」


って、もう行っちゃった…。ランボ寝かしつけたら帰るって言ってたもんな。だけど……


「ガ・マ・ン……」


大人ランボが名前さんに構ってもらえなくて泣いてるよ…！！







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