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「おまたせーー。」
「着替えてきましたーー。」
「ひいい…」
「(超かわいい!!!)」


こ、こんにちは名字名前です!なんだか久しぶりですね!
今日は綱吉さんたちいつものメンバーで海に来ています!
私もお誘いを頂いてもう本っ当に嬉しかったんだけど……だけど…!
水着は着ないつもりだったのに!なんかハルちゃんと京子ちゃんが用意してくれちゃってて…!
こ、こんな露出の多いものを20のおばさんに着せますか!


「もー、名前ちゃん何でさっきから隠れてるの?」
「もったいないですよー水着似合ってるのに!」
「いやいやいや…!」


またそんなことを言って…!
あああハルちゃんも京子ちゃんもスタイル良すぎで可愛いのにそんな中に1人おばちゃんが混じってていいのだろうか!?


「ねえツナくん!似合ってるよね!」
「う、うん!」
「で、でもこんな薄着じゃ銃を入れておく場所が…!」
「(その心配ーーー!?)」


そうなんだよ!これじゃあどこにも銃をしまえないじゃない!海だからと言って油断はできないのに…!


「笹川のアニキ泊まり込みで来てんだって?」


あ、そうそう。なんでも京子ちゃんのお兄さん、了平くんが今ライフセーバーのお手伝いをしてるそうで。
それでみんなを海に呼んでくれたんだよ。ありがとう了平くん!でも私水着は本当着るつもりなかった…!


「よく来たなお前達!!ライオンパンチニストで並盛のランブルフィッシュは夏の一時をライフセーバー見習いとしてすごすのだ!!」


おお、了平くんが見張り台の上に!でも言ってる意味がよくわかんない!まだまだ勉強しないとだな!


「さっそくオレの仲間を紹介しよう。と、その前に夏バテ気味の…パオパオ老師だ。」
「ぱ…」


あららリボーンってばぐでぐでだ。かわいいなあ。


「困るんだよねゴミすてられっと。」
「オレらの仕事ふえるっつーの?」
「ご…ごめんなさい。」
「わかりゃいいのよ。」
「じゃあここら一帯掃除しといてくれよ。」


なんか偉そうな声だと思ったら3人の男の人が1人の男の子を取り囲んでいた。な…なにアレ!あんな子供に…!
「オレらの仕事がふえる」……っていうことは…


「ライフセーバーの先輩だ。」
「うい〜っス。」


この人たちが!?な、なんか予想してたのと全然違うな…。
だって了平くんの先輩なんでしょ?部活の。もっとこう…熱血青春!っていうのを予想してたんだけどな。


「んじゃーー女の子は一緒にあそんべ!」
「おまえらはしばらく海の平和を守ってくれや。」
「きゃっ」
「おー、かわいいねー名前なんてーの?」
「あ、あの…や…っ」


ひぃぃいちょちょ、待っ…肩に手が…!手が!しかもあの、ちょっと近すぎ、だと思うんですけど…!
うわあやだやだ…!こ、怖い…あ、足が震え……


「まてよ。」
「てめーらの仕事するスジはねぇぞ。」
「は、隼人…」


泣きそうになってきたところを、隼人が手を引っ張って庇ってくれた。
うああありがとう隼人助かったよー!まったくもうかっこよく育っちゃって!


「そのとーりだセンパイ!こいつらをよんだのは遊ばせるためであってライフセイバーを手伝わせるためではない!」
「わかんねーのか了平?オレ達はかわいい後輩にライフセイバーの素晴らしさを知ってもらいたいんだ。」
「なるほど!」
「ぽんじゃねーだろ!」


なるほどじゃないよ了平くん…!絶対うそじゃん!絶対そんなこと微動たりとも思ってないよ!?


「てめーらバラすぞコラ!!」
「ほーうやるか?」


ってぎゃーーーいつの間にか喧嘩売ってるよ隼人ー!!って思ったらなんかスイム勝負になったらしいよー!
ま、まあ喧嘩よりはずっとフェアだよね。でも敗者が勝者の下僕になるっていうのはどうかと思うんだけど…。それになんかいやな感じがするんだよなあ…。


「そんなの…はう!」
「面白そーだな。」
「でも」
「あの…」
「けどよ…」
「しかし………」
「その勝負うけてやるぞ。」


反論しようとしたけどリボーンに口おさえられたー!しかも勝手に勝負うけちゃってるし!
何でも向こうに見えるたんこぶ岩を泳いでぐるっと周ってくる勝負だとか。
泳ぎ方は自由で、3本中2本先取した方の勝ち……大丈夫かなあ…。


「おい名前…」
「大丈夫なの隼人…あんな勝負受けて…」
「当たり前だろ!それよりいい加減離れろ!」
「…あ、ごめんごめん!」


私の右手は隼人のシャツを握り締めたままだった。あ、さっきのお礼言わないと!


「ありがとね、隼人!」
「! ったく…おまえもマフィアだったらあんなの殴り返せよ。」
「あ、あはは…」
「…?」
「つ、綱吉さん、力になれなくてごめんなさい…!私背泳ぎしかできなくて…」
「い、いいですよ。」


殴り返せたらいいんだけど…なあ。














「第一泳者、ヨーイ……」


ダァンッ


了平くんのピストルの合図で第一泳者の山本くんと…なんかモジャモジャした人が海に走っていった。
何でピストル持ってるんだろう……まあいっか!


「がんばれ山本くん!!」
「おお!山本の方が速い!!」
「よし!」
「すっごーい!」
「ファイトですー!」


おおお、山本くんすごい!仮にもライフセイバーの人を抜かしたよ!しかもどんどん差がひらいてく!これなら楽勝だね!いっつも野球のためにトレーニングしてるもんね。
山本くんは早くも折り返し地点に到達した。少し遅れてから、モジャモジャの人も岩の裏側に消えた。


「あれっ!?山本が帰ってこない!」
「どーしたんだろ?」


でも先に見えたのはモジャモジャの人の方で、しばらくたっても山本くんが岩から出てくることはなかった。
何で……全然山本くんの方が速かったのに…。


「第二泳者、ヨーイ……」


ダァンッ


結局山本くんは帰ってくることなく、2番目の隼人がスタートしちゃった…。
本当に大丈夫かな!?いくらなんでもこれはおかしいよ!この人たちがなんかズルしてるんじゃ…。
隼人もライフセイバーの人と互角に泳いでる。す、すごいなあ…。ていうか何でクロールできるんだろ…いいなあ。


「!!」
「獄寺君は!?」
「ん〜?お前ら第二泳者も足つったのか?」


岩の折り返し地点まで互角に保ったはいいけど、岩カゲから出てきたのはやっぱり敵の人だけで…。
やっぱり何かされてるんだ!なんかニヤニヤしてるもんこの人!


「2本先取でオレらの勝ちだが大サービスだ。次の一本でおまえが勝てばそっちの勝ちにしてやるよ。」
「ええ!?」


そんなの絶対ワナだわ!
ああああたしもクロールできたら真相を突き止めに行くのに…!いやもうこの際背泳ぎでも…


「またんかセンパイ!奴らが心配だ!!岩へ行ってくる!」
「そーだよお兄ちゃん!」
「お兄さん!!」


あ、了平くんが行ってくれるなら安心だね!


「わかんねー奴だなーー了平!いま奴らは岩の自然と語りあってるんだ。邪魔するな。」
「なるほど!」


だからなるほどじゃないよ了平くんーーー!!


「第三泳者、ヨーイ……」


ダァンッ


そんなこんなしてるうちに綱吉さんの番になってしまった…!
で、でも綱吉さんなら、きっとなんとかしてくれるよね!頑張ってください!


「誰かーー!うちの子を助けてーー!」
「!」


どうやら小さい子供が沖の方に流されてしまったらしい。
あ、でも大丈夫!その方向には綱吉さんに……曲がりなりともライフセイバーの人がいるんだから!
ってあれ!?ライフセイバーの人素通りして……ええ!?


「ひ、酷い!」
「最低です!」


本当にひどい。何のためにライフセイバーをやってるの!?綱吉さんだったら……


「助けにいく気だ!」
「ツナ君!」
「ムチャです!」


……こんな勝負より、自分の危険より、子供の命を優先しますよね。












その後無事に綱吉さんは女の子をつれて戻ってきて、心配だった山本くんと隼人も無事に戻ってきてくれて、いやな感じのライフセイバーの人たちはみんながこらしめてくれて、すごく楽しい海水浴でした!
今度は私も一緒に泳げるように、クロール練習しておこうと思います!
ああそれにしても水着恥ずかしかった…!!







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