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「フゥ太!久しぶり!」
「わー名前久しぶりー!」


昨日いきなり現れてからというもの、学校にまできてオレの周りをチョロチョロするフゥ太。どうやら名前さんと知り合いのようだ。


「潜入捜査の時とかよくランキングを譲ってもらってるんです。」
「へぇ〜…。」


さっきのディーノさんといい、やっぱりすごいんだなー、フゥ太のランキングって。


「せっかくだからツナもいろいろランキングしてもらえばいーじゃねーか。」
「え…オレ…?」
「うん、いいよ。名前のもしたいな〜。いい?」
「もちろん!お願いするね。」


オレのランキングかー………どーせ昨日みたいにダメダメなランキングばっかりなんだろうけど……面白そうだな。


「面白そーです!!新手の占いですか〜?」
「ハル!!」


急に話に入ってきて、ドアからひょっこり顔を出したのはハル。まーたこいつは…


「おまえ何でいつも勝手にあがってんだよ。」
「雨が降り出しそうだったからツナさんちの洗濯物を取り込もうと思ったんですけど…名前さんに先を越されちゃったみたいですね。」
「ごめんね。」
「いえそんな!」
「あ…ありがとうございます…。」
「いいんですよお礼なんて。」


名前さんもハルも…なんでそこまでするかな…。


「そーだハルも占ってください!!」
「いいよ。ツナ兄の友達だもんね。」
「はひっ。ツナ兄って…まさかツナさんの隠し弟ですか!?」
「フゥ太って言うんだ。」
「隠し弟ってなんだよ!!」


おかしいだろそれは!!しかも占いと違うしこれ!


「えーと、じゃあハルが知りたいのは…ハルのチャームポイントは何でしょう?」
「それクイズじゃん!!」


占いともかけ離れてるよ!!
何でもハルは占いとかを信じやすいから、こうやって占い師が万能じゃないってことをわかりたいらしい。
いや、だからフゥ太は占い師じゃないし…。


「いいよ。じゃあハルさんのチャームポイントランキングだね。」
「ふふ、フゥ太のランキングは万能だよ。」
「いくよ。」
「はひっ」
「へっ、部屋が!」


フゥ太が立ち上がると、部屋にあるものがカタカタと音を立てて動き出し、ついにはフワッと浮かんでしまった。
ノートやティッシュ、机やテレビ…リボーンも浮いている。まるで宇宙空間みたいだ。


「こちらフゥ太。聞こえるよランキングの星。」


フゥ太は上を見つめて何かを呟いているようだから耳を澄ましてみると、そんな声が聞き取れた。


「んな!!何言ってんのフゥ太の奴〜!!」
「言っただろ?星と交信してるって。」
「し…信じられるか!!そんなオカルトチックなの!!」
「ロマンチックですよーっ!」
「ねー、すてきだよね!こんな体験そうそうできませんよ!ちょっとジャンプすると浮かんじゃうんです!」
「そんな体験しなくていいしっていうか浮かばないでくださいー!!」
「1度浮かんだらなかなか戻れないんですよねー。」


スカートをはいているという自覚がありますかー!?と、とりあえずあんま見ないようにしよう…!


「ハルさんのチャームポイントランキング、全8パーツ中の第1位は…つむじだね。」
「な、何で知ってるんですか!?さてはツナさんが…」
「オレがつむじなんて知るわけないだろ!!」
「あ、確かに特徴的なつむじしだねー。」


チャームポイントがつむじとか…わかりにくいよ!


「はひーー!!フゥ太君すごいです!!天才占い師ですーー!!」


もういいよ占い師で…。めんどくさいから。
フゥ太のランキングが当たってハルはノってきたようで、次はハルのオレの好きなとこランキングとか言い出した。
もうやめてくれー!絶対ランキングの使い方変だよ!!

その後もフゥ太はどんどんランキングをしていく。
イーピンの箇子時限超爆は大技ランキング38位で、餃子拳は中距離技ランキングで116位。
当の本人は将来有望な殺し屋ランキング3位というスーパーホープらしい。…でも10年後は殺しから足を洗ってラーメン屋でバイトしてるんだよな…。

次に名前さん。
名前さんの仕事の成功率はすごく高いらしくて5位。
膝枕の気持ちよさランキングではぶっちぎりの1位で、ファンが多いマフィアランキング3位らしい。
どれも名前さんらしいランキングだけど……マフィアにファンなんているの!?

そしてランボは…まずうざいマフィアランキングぶっちぎりの1位で、殺して座布団にしたいランキングでも1位。
1つめはかなり納得するけど後のはどんなランキングだよ!!


「10代目〜!!」


フゥ太がいろいろランキングしていると、玄関から聞き覚えのある声が。獄寺君だ。山本もいる。
インターホン鳴らさずに入ってくるのは…もういいよ。


「前からランキング小僧には聞いてみたいことがあったんです。オレの聞きたいことはただ1つ…。10代目の右腕にふさわしいランキングで、オレは何位なのか!!」


ま、またそんな変なランキングをーー!!


「いくよ。ハヤト兄の順位は………圏外。」
「なにーーー!!!」


圏外!?


「ランキング圏外なんてあんの?」
「ランキング圏外だなんて言ってないよ。大気圏外だ。」


地球の外ーーー!!!


「じゃあフゥ太、綱吉さんの腎臓に「それはいいよ!!」


まだ腎臓にこだわってるーーー!!


「でもハヤト兄、マフィアのファミリーの右腕だけが仕事じゃないよ。」
「ハヤト兄は保父さんに向いてるランキングでは8万2千203人中1位なんだし。」
「なっ!」
「いつもランボとケンカしてる獄寺君が…」
「保父さんですかーーー!!?」
「想像できない…。」
「ハヤト兄は子供好きランキングでも8万2千203人中2位なんだもん!ぴったりじゃないか。」
「はがっ!」


ウソーーーー!?絶対獄寺君、子供好きそうじゃないよ!?
フゥ太の言葉を聞いて顔を真っ青にする獄寺君。やっぱり自分から見てもありえないんだ。


「さすがフゥ太だわ!見事なランキングさばき。でも大事なのは愛よ。」
「ヒイイイイビアンキー!!!」


声が聞こえたけど見当たらない…と思ったら上に浮いていた。メデューサみたいに広がる髪はホラーそのものだ。
獄寺君はいろんなショックで石化しちゃったよ!その顔が少し赤いのは多分名前さんのスカートの中を見たからだと思う。…いやその……オレも、見えちゃった…けど…。


「この際愛のランキングをつくって、誰が誰を愛してるかハッキリさせましょ。」
「なっ、何言ってんだよ!」
「面白そーだな。フゥ太やってくれ。」
「じゃあまず、ツナ兄が愛してる人ランキングいくよ。」
「はぁ!?マジで!!?」


みんなに京子ちゃんが好きってばれちゃうじゃん!ビアンキのやつ何言い出してんだよー!リボーンも…!


「ちょっ、フゥ太、まって!うわ!」


フゥ太を止めようと駆け寄ったら体がふわっと浮いてしまった。あああこれじゃあとめられないよ〜!!


「ツナ兄が愛してる人ランキング、第1位は…」


あ〜〜〜〜〜!!


「レオン。」
「う、うそーーっ!」
「ハハハ、ホントかツナ。」


え、うそ……オレ無意識にレオン好きだったの…?自分で自分がわからない〜〜〜っ。


「レオンとはなかなかその…個性的なところにいきますね!確かにレオンの瞳は大きいし…」


名前さん一生懸命フォローしてくれてるーー!!


「ハルはとんだ伏兵に負けました。ハルのハートはこの空と同じ大雨です。」
「! 雨?」
「ぐぴゃ!」
「いで!」
「う!」
「ぎゃーー!!」
「わ、ごめん隼人。」


急に無重力空間がなくなって、オレたちは床に体をうちつけた。ちなみに名前さんは獄寺君の上に落ちた。
そしてフゥ太のほうはというと、気分が悪そうに表情を歪めて床に横になっている。


「んーー。」
「どーしたんだフゥ太!!?」
「たるい。僕雨に弱いんだ…。雨なんかキライだよ。ランキングの能力がデタラメになっちゃうし…。」
「い…っ、今なんて言ったーー!!?」


オレの耳が正しければランキングの能力がデタラメになるって…


「雨が降ると調子悪くなっちゃうんだよね。」
「うん。」
「ってことは、雨が降ってからのランキングは間違いなの?」
「んーーー。名前膝枕…。」
「はいはい。」
「じゃあオレのランキングも…」
「ランボさんも!」


いや、ランボのは合ってたと思うけど。多分獄寺君たちが来てからかな…。


「雨が降ると能力が乱れるのはランキング星との交信が乱れるからって説があるんだ。」
「もーーー説はいいよ!!」


いやでもランキング星って本当にあるのかな…。






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