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24



「何これ〜〜!!?」


いつもと同じように下校していたツナだが今日は家の周りの様子が明らかにおかしい。
物騒な面持ちの男達がツナの家を取り囲んでいた。普通の民家にはありえない状況だ。
なんでもこの男達全員、キャバッローネファミリーの一員……早い話が、マフィアらしい。
ツナは顔を真っ青にして家に駆け込んだ。















「あら…」


それから数分後、リボーンに呼ばれていた名前がツナの家に到着しようとしていた。
名前も沢田家周辺の異変に気づいたようだ(誰でも気づくが)。


「ボノさん!」
「! 名前嬢じゃねーか。ボンジョルノ!」
「ボンジョルノ!」


どうやら男達とは面識があるらしい。何やらゴツい人と親しげに話しているではないか。


「皆勢ぞろいって事は……ディーノもいるの?」
「ああ。今ボンゴレ10代目と対談中だぜ。」


それもそのはず。名前はこの男達のボスであるディーノと、親密な関係にあるのだ。


「もう…来るなら連絡くれればいいのに。」
「名前嬢を驚かすんだっつって張り切ってたぜ。」
「あはは。」
「てめーらふせろ!!」


名前と部下達がほのぼのと話している最中に、上から声が聞こえた。
何だと思って見上げると、ディーノと、それから手榴弾が2つ、こちらに向かって降ってきているではないか。
しかし心配はいらない。手榴弾は2つとも、ディーノの見事なムチ捌きによって空で爆発し、ディーノも綺麗に着地した。


「またボスのやんちゃだな!」
「1日1回はドッキリさせやがる。」
「今のはちげーよ!」
「それよりボス、名前嬢が来てるぜ。」
「! 名前!?」
「ディーノ!」


男達が笑いあう中から、名前が飛び出して一直線にディーノに抱きついた。


「久しぶり!来るなら来るって言ってくれればよかったのに!」
「わりーわりー。今夜行こうと思ってたんだ。」


この様子を自室の窓から見ていたツナは目を丸くした。


「な…、も、もしかしてディーノさんって名前さんの…!?」
「……さーな。本人に聞いてみたらどーだ?」


リボーンに答えを求めるが、ニヤリと笑うだけで教えてはくれなかった。しかしツナが見る限り、恋人同士にしか見えなかった。
会話を交わしている今でも名前の腕はディーノの腰にまわっていて、ディーノの手は名前の肩を抱いている。
何より、ディーノと会話する名前の表情が見た事が無い程に輝いているのだ。こんな名前の表情は初めて見る。


「ディーノ、おまえ今日は泊まってけ。名前もだ。」
「なっ」


ツナが考え込んでいると、リボーンがとんでもないことを言いだした。
宿泊の有無をリボーンが決めていいのかと思うが、流石はリボーン。もう既に奈々から許可をとっていたのだった。


「やった!」
「オレはいいけどこいつらがな。」
「部下は帰してもいいぞ。」
「おいっ、おまえ何勝手に決めてんだよ!」
「リボーンさんとこなら安心だな。」
「あー、せーせーすらー。」
「てっ、てめーらなあ…」


…ということで、ディーノと名前が泊まることになった。















……リボーンの言動によってディーノさんと名前さんがうちに泊まることになっちゃったわけだけど……


「ねえディーノ、ジャッポーネのおすしはもう食べた?」
「んー…まだだなー。」
「じゃあ今度つれてってあげる!綱吉さんのお友達がとってもおいしいおすし屋さんをやってるの!」
「ほー。サンキュー。明日あたりどーだ?」
「うん!」


……本当この2人ってどういう関係なんだろう…。さっきからずーっとこんな調子だ。
名前さんはディーノさんにぴったり寄り添って座ってるし、ディーノさんは名前さんの髪を優しく撫でてるし……あの…、ここオレの部屋なんですけど…。なんかすごい肩身が狭いんですけど…。しかも今…デ、デートの約束しましたよね?


「…あ!私ママさんのお手伝いしてくるね!」
「おう。」


時計が午後6時になったところで、初めて名前さんはディーノさんの傍を離れた。
いつも6時に母さんが夕飯の支度をするから、名前さんが泊まりに来る時は絶対手伝ってくれている。
……聞くなら今かな…。で、でも普通に聞きづらいよ!どうしよう……ってかディーノさんと2人きりってすごい緊張する…!


「……なあツナ…」
「は、はい!」


と思ってたらディーノさんの方から話しかけてくれた。


「名前…こっちじゃどんな感じなんだ?」
「え…?」


まさかそんなことを聞かれるなんて……えーっと…何て答えたらいいのかな…


「元気ですよ。」


少しズレたところはあるけど……っていうのは言わないでおいた。
オレの言葉を聞くと、ディーノさんは安心したように笑って、「そっか」と呟いた。


「あ、あのっ…」
「何だ?」


聞くなら今しかない…よな…!


「ディーノさんと名前さんってもしかして……こ、恋人…なんですか…?」
「……」


き、聞いちゃった…!
ディーノさんは面を食らったっていうような表情でオレを見つめた。…あれ?


「…ハハハ、そう見えたか?」
「ち、違うんですか?」


ディーノさん爽やかに笑ってる……ってことは、違うのかな…。


「んー…名前とは兄妹みたいなもんだな。」
「兄妹…ですか。」


兄妹…か……今思えばそんな風に見えてきたかも…。
う……なんかあんな質問しちゃって恥ずかしくなってきた…!


「…ま、オレとしてはあんま納得いかねーんだけどな。」
「え?」


納得いかないって……もしかしてディーノさん……


「…もしかして名前に惚れたか?ツナ。」
「いやいやまさか!オレは京子ちゃんが…」
「…ほー。流石ボンゴレ10代目だな。」
「違っ…別に付き合ってるわけじゃなくて…!」


ディーノさんにとんでもない勘違いされたーーー!!
京子ちゃんはオレが勝手に想ってるだけで恋人とかじゃないのに…絶対そー思ってるよ!


「オレも見習わねーとな。」


え…それって……やっぱりディーノさん……


「ご飯できましたよー!」
「おっ、行くかツナ。」
「は、はい。」


……いや、考えないようにしよう…。









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