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「……」
「ちゃんと手、動かして。」
「……」
「…聞いてるの?」


……何で私こんなところで、こんな奴にコキ使われなきゃいけないんだろう。













「ねえ、何で私ここにいるの?」
「……」


あ、「はあ?何言ってんだコイツ頭可笑しいんじゃねえ」って言われた。口には出てないけど絶対こんな事言ってる。目が。
だ、だっておかしいじゃん!!私本来なら今頃、綱吉さんの看病してるはずなのに!
カゼの状態であんなに体を動かしたんだから悪化してるに違いないじゃない!折角シャマルからネギを貰ってきたのに…。
そのネギも奴が「臭い」とか言って捨てちゃうし……あーもう!!


「君、風紀委員でしょ。」
「ふうきいいんって何?」
「……」


あ、また「はあ?何言ってんだコイツ頭可笑しいんじゃねえ」って言われた。口には出てないけど絶対こんな事言ってる。目が。


「…はあ。もういいから、とにかくその報告書の誤字脱字を直して。」
「ごじだつじって何?」
「……」


あ、またまた「はあ?何言ってんだコイ(略)
何で中学生にここまで馬鹿にされなきゃいけないんだろう、私。
しょうがないじゃん!私今までの人生のほとんどをイタリアで過ごしてきてるんだから!
家光さんに日本語教えてもらったけど、「ふうきいいん」とか「ごじだつじ」とか、そんなマイナーな事言われても困りますー!
「せっぷく」とか「ちょんまげ」とか、メジャーな事(?)ならわかるのに!


「名前は半イタリア人でずっとイタリアにいたからしょうがないんだぞ。」
「リボーン!」
「!」


いつからいたのよリボーン!私の隣に座ってるよ!コーヒー飲んでくつろいじゃってるよ!ていうか何私の情報バラしてんのーーー!!


「ふーん…。イタリア人と日本人?」
「そうだぞ。」
「ちょちょちょ、リボーン!!」
「ちなみにパパンがイタリア人でママンが日本人だ。」
「…母親似なんだ。」
「お願い口閉じてーーー!!」


これ以上奴に私の情報知られたくないのにーーー!!
リボーンのこのニヤッとした笑顔……絶対何か企んでる顔だよ!


「誕生日は10月14日で血液型はO型、嫌いなモンは「わーわーわー!!それよりリボーン何でこんなとこにいるの?!」


ああどうしよう泣きそう。赤ちゃんにいじめられて泣く私っていったい……。
もう誕生日と血液型までバレちゃっったけど、嫌いなものだけは死守した。嫌いなものを奴に知られたら私生きていけない…!


「明日の朝、モレッティが来るんだ。それでモレッティが“アッディーオ”をツナに見せたいって言ってな。」
「うん。」
「ツナを騙すの手伝ってくれ。」
「…ああ、なるほどね。わかった!」


聞けば案外すんなりと答えてくれたリボーン。
なるほど、モレッティが来て綱吉さんのアッディーオを見せるんだ!えーと、ジャッポーネで言う「ドッキリ」って奴だね!


「それからヒバリにも頼みがあるんだ。」
「…何?」


するとリボーンは私の隣から向かいのソファに座っている奴の耳元にうつって、何やらゴニョゴニョ。
私は聞いちゃいけない話なの?まあ追求はしないけどさ……なんか嫌な予感がするよ、何でだろう。


「…いいよ。その条件なら。」
「交渉成立だな。」


何、2人のこの笑顔。物凄く嫌な予感がするよ、何でだろう。


「じゃ、オレはもう行くぞ。名前も来い。今日はツナんちに泊まれ。」
「やったーじゃなくて、そうだよリボーン綱吉さんは大丈夫?!」
「カゼはすっとんだみたいだぞ。」
「よかった…!」


流石綱吉さん!これならネギも必要ないみたい。よかったよかった。


「…ネギを首に巻いても熱は下がんねーけどな。」
「え!!」


そ、そうなの?!シャマルに騙された!あのスケコマシめ…覚えてろー!


「というわけで名前は連れてくぞ。明日があるからいいだろ?」
「…うん、思ったより仕事できないみたいだし。」
「む、悪かったねっていうかそれだったらクビにしてよ!」
「これからは指導の方を手伝ってもらう事にするよ。」


指導って、何を指導するんだろうか。っていうか、「ふうきいいん」ってどういう組織なんだろうか。もう考えるのも嫌だな。
使えないならクビにしてほしいよ…!私には綱吉さんをお守りするという使命があるのに!


「行くぞ。」
「はーい。」


リボーンがソファから降りて歩き出したから、私もそれに続いて応接室を出た。もちろん、後ろなんて振り返らない。


「………10月14日……近いな。」
















「大丈夫ですか綱吉さんーーー!!」
「うるせーよお前!!」
「(獄寺くんも煩いだなんて言えない…)」


徒歩10分くらいで綱吉さんの家について、綱吉さんの部屋直行すると綱吉さんはベッドで休養中のようだった。
中には隼人と山本くんの姿もあった。なんだいなんだい、隼人だって煩いじゃないか!絶対綱吉さんもそう思ってるもんね!


「綱吉さん、大丈夫ですか?!やっぱりネギ必要でした?!」
「大丈夫ですよ。ネギはいいです…。(本気で。)」
「なんだツナ、喉いてーのか?」


そうかー、ネギは必要ないかー。
…まあ、あるって言われても困るんだけどね!いや、綱吉さんの為なら今からスーパーにダッシュできるよ!そりゃもちろん!


「つーかお前今までどこ行ってたんだよ!」
「うううそれは聞かな「ヒバリのとこだぞ。」りぼぉぉおん!!」


おかしいなあ。ジャッポーネには『プライバシーの権利』っていうものがあるって、この前見た本に書いてあったのにな。


「はあ?!何でお前がアイツと…」
「知らない!知ーらーなー「名前は風紀委員になったからだぞ。」りぼぉぉおん!!」


おかしいなあ。ジャッポーネにはちょっと前に『個人情報保護法』っていうのができたって、この前見た本に書いてあったのにな。


「へー。よく風紀委員なんかやるっスねー。」
「別に私がやりたいって言ったわけじゃなくて「ヒバリは名前のことを気に入ったんだ。」いやいやいや!!」


おかしいなあ。なんか涙出てきた。
私を風紀委員に入れたところで、メリットがわからないよ!嫌がらせに決まってるじゃない!


「フン、そんなんじゃ10代目の右腕どころか、ケンコー骨にさえなれないぜ!」
「フン、別に私は右腕になりたいわけじゃないもんね!」


私なんかじゃ綱吉さんの右手は務まらない。
だからといって今の隼人が務まるとも思えないけどね!案外山本くんとか、ハルちゃんとかが今1番適性なんじゃないかな。


「私は……腎臓あたりがいいです!」
「え゛…そんなこと言われても…(ていうか寝させてくれー!)」






■■
ツナと同じ誕生日です。






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