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17


翌日。私が目を覚ましたのは10時をまわった頃だった。
久しぶりにいっぱい寝ちゃった……まあ昨日いろいろあったし、いっか。


コンコン


「名前、起きた?」
「はいどうぞー。」


扉の向こうから綱吉の声。
思いっきり寝起きだけど綱吉だからいいやってことで適当に返事をした。


「「「失礼します!」」」
「へっ?」


そしたら綱吉に続いて黒いスーツの人たちが続々と入ってくるじゃありませんか。
…えええ何これ!?どんな展開!?寝起きの頭も一瞬で覚醒しちゃったよ!
思わずベッドの上で縮こまってしまった。だっていかついお兄さんばっかなんだもん。


「もしかして寝起き?」
「うん。てか何これ…?」
「名前の荷物が届いたんだ。」
「私の…って日本の?」
「そう。」


そういえばお兄さんたちが運んでるのはなんだか見慣れたものばかり。
ニ○リで買ったシンプルな棚とか、愛用のパソコンとか…うん、私の部屋にあったもので間違いない。
ちょっと待ってよ、私がこっちで暮らすことが決まったのはつい昨日でしょ?
その翌日に日本の荷物が届くって……手際良すぎでしょ…。


「聞いてないんだけど…」
「うん、俺もこんな早く来るとは思わなかった。」


家具を置くだけでなくダンボールから出した小説やら漫画やらまでもセットしてくれてる。
ちょ、自分でできるから!なんか恥ずかしいから!


「とりあえず…着替えてきなよ。俺の部屋使っていいから。」
「あ、ありがと。」











「ねえ綱吉…」
「…!」


15分ほどで俺の部屋から戻ってきた名前はふわふわのワンピースを着ていた。
名前はいつもTシャツジーパンとかラフな格好が多かったから、こういう格好は新鮮だ。
ちょっと恥ずかしそうにしてるところが……なんていうか、うん、やばい。クロームありがとう。


「荷物だけど私自分で…」
「沢田さん、荷物全て運び終わりました。」
「あ、ありがとうございます。」
「哲くん!?」
「…久しぶりだな、名前。」


実は名前の荷物を運んでくれたのは丁度日本からこっちに戻って来る予定があった雲雀さんの財団にお願いしたんだ。
雲雀さんは相変わらず群れるの嫌いだから草壁さんが監督してくれるのはわかるんだけど…あれ、知り合い?
いや、名前も草壁さんも並中だから知り合いであることは不思議じゃないんだけど…なんか仲良さげなんですけど…。
だって名前、草壁さんのこと「哲くん」呼びだよ?草壁さんも「名前」って呼び捨てだし…。


「また飲みに行こうよ。」
「ああ。ワインはいけるか?」
「何でもいけるよ私は。」
「よし、じゃあ美味い店を教えてやる。」
「ありがと!」


飲みに行く約束までしてるし!
しかも「また」ってことは中学以降、成人してからも会ってたってこと?
……本当名前って、なんていうか…大物だなあ…。俺だったら草壁さんと二人で飲めない。
まあ、見た目とか評判とかに左右されずに人付き合いができるのは名前の長所だよな。


「哲くんがいるってことは雲雀くんもいるの?」
「ああ。」
「雲雀くんとも久しぶりに飲みたいなー。誘っといてよ。」
「わかった、声はかけておこう。」


雲雀さんとも飲むの!?





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