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遂に羞恥心に耐えられなくなった松寿丸くんが私を殴った事で終了したあっつい抱擁。


っふぉっふぉっふぉ予は満足じゃ。


殴られた頭を撫でながらニヤニヤしている私をやはり呆れた顔をして見てくる重弥さんたち
その視線に答えるように親指を立てる

それにノリの良いサブは答えるように親指を立てる。
佐和さんは少し行った所で休んでると苦笑いして重弥さんとサブを連れて歩きだす。


『ちょっと話たらすぐ行くね〜!』
「はいはい。」


その後ろ姿に手をふり、私からある程度離れた所で此方をうかがうように見ている松寿丸くんに向き直る。


『っや!松寿丸くん久しぶりだね!』
「き、貴様!急に飛びついてくるではない!」
『あはは、うん、次から気をつける!』
「貴様という奴は……」


溜息を吐く松寿丸くんを見てだらしなく頬を緩める。

奇跡的に出会えた彼に私の頬は緩みまくりだ。


『久しぶりだけど、元気にしてた?』
「何だ急に……、あぁ我に変わりはない。」
『そっか、よかったよかった。』
「貴様……、名前こそ、変わりはないか?」
『勿論!!今なら松寿丸くんなら一瞬で倒せる位!!』
「、貴様…っ!」
『えへへへへ!』


相変わらずの松寿丸くんに笑いながら折角だからと提案する。


『そうだ、松寿丸くん私の事はHoneyって呼んでよ!』
「はにー…?」
『そう!Honey!!私は松寿丸くんの事をDarlingって呼ぶから!』
「なぜ…?」
『さ、最近私のニックネ…呼び名なの!』
「………まぁ、いい」


作戦せ・い・こ・う!

大人になってから意味を知った時悶えるがいい。
はぁっはっはっは!!


…最近私性格悪くなってないか?


「名前…はにぃ?、たちは今どちらに向っているのだ?」
『っぶふぉ!!!』
「?」


早速私の提案どおりに私をハニーと呼ぶ松寿丸くんに思わず噴き出す。


っく…!!松寿丸くんが!は、はにぃ?だ、だと!?


見た目とのギャップに肩を震わせながら質問に答える。


『い、今は奥州の方に向って…!!ぶくくくく。』
「……」
『ちょ、そんな目で見ないでよ!ダーリン(笑)』


松寿丸くんは私を残念なものを見るような目で見る

その目なんか懐かしいな!ほんと!





とりあえず、松寿丸くんもう一度だけハニーって言ってくれない?


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