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青々と茂っている木に近づいて木の根元で止まる。
上にいるい子は、私に見つかっているとは気づいていないのか上から何の反応もない。
私は、それをいい事に木をッドンと蹴る。
「うぎゃっっ!!」
ドサドサと落ちてきたのは石と私より少し年下であろう男の子。
「あっで!!」
そして、頭にッゴンと後から少年の頭に落ちたのは、特別大きい石。
「どあぁぁっっっ!!!!いってえぇぇ!!!」
頭が割れるぅ〜と騒いでる少年に私は、満足して背を向けて重弥さんたちの元に向かう。
重弥さんたちはハンモックで寝ていた人と楽しそうに話していてその輪に入れてもらおうと口を開いた時。
頭に衝撃が走る。
『っ痛ぅ〜〜』
私の頭に落ちたのは、石コロで、頬を引きつらせながら振り向くと先ほどの少年が私を指差して笑っていた。
こんガキャァ"〜
私は熱いやら、痛いやらで、すぐに頭に血が上って気付いた時には少年に飛びかかった後だった。
くらえっ!脳天蹴りぃぃぃぃ!!!
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