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振り上げては、勢いよく振りおろし、振り上げては振り下ろす。
これを続けて何時間になるだろうか?
太陽の位置からしてもう一刻位だろうか。
滝のように汗が流れる……
ん〜そろそろ終わりでいいかな?
これでも、半年以上彼らと旅をしているんだ。
子供の身体とはいえ、持久力は嫌でも上がる。
……まだ、やーちゃんの所に行くには時間があるし、次は暇そうな人と手合わせをしてもらおう。
やっぱり、実践が一番だよね。
井戸から水をくみ頭から水を被って手拭いで体をふく。
この時代は、あまりお風呂に入れないのはつらい、が、子供の身体だとこういう事が平気で出来るから楽だ。
一体誰が、推定年齢八歳の子供の身体を気にする?
でも、一応私にも羞恥心があるので気配をよんで人がいない時にやってるよ。
まぁ、でもそこらへんに忍さんが潜んでそうだけど…
上半身を肌蹴させて体を拭いていると1つの気配が急速に近づいてくる。
格好をそのままにその気配の方を振り返ればそこには見知った顔があった。
「名前!!」
待てなくて来てしまいました!と笑う、姿はさながら天使のようだ。
だけど、ちょ、何で鼻血出てるの?
「っな、っな、っな破廉恥だ!!!」
そう言って走り去った彼の通った後には鼻血が点々と垂れていたとか…
やっぱり彼も男の子
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