14




団子がおいしい季節になり、今私は小田原にいたりする。

目の前には大きくてすごく綺麗な桜。その周りにはいつもの3人。

お花見なう。


ここいらで有名なお団子屋さんの団子をまた口に含む。

うむ、おいしいな。

視線を桜に向けたまま次の団子に伸ばす。

すると、その手が誰かと重なる。


「『む、』」


見ると、私と同じように口に沢山お団子を詰めたサブと目が合う。

そして、どちらもゆっくりと手を引き拳を握る。

ゴクリと口にあった団子を飲み込みサブを見る。

すると、サブも団子を飲み込んだようでこちらを見ている。

そして、握っていた拳を後ろに少し引きに勢いよく前につきだす


「『最初はグー!!じゃんけんポン!!!』」


私の手はチョキ、サブの手はパーだ。


『っ勝った!!!』
「うあぁぁぁっっ、負けたぁっ」


自分の手を見て絶望に打ちひしがれるサブを見て優越感に浸り、鼻で笑う。

じゃんけんはこんな時に勝負をつけるために私が教えたもので、今では2人とも勝負と言えばこれだ。

勝負に勝った優越感に浸りながら勝ちとった団子に手を伸ばす
しかし、そこに団子の姿はない。

慌てて、サブを見るとサブの視線の先には団子に口をつける重弥さん。


『っな、っな、重弥さん酷いっ。わ、私が勝ちとった団子を……』
「、、、これ食べちゃいけねぇやつだったのか?」


私が、打ちひしがれていると重弥さんは申し訳なさそうに謝ってくる。

重弥さんは結構こういうのに疎い。
ギャップを狙ってるのかってぐらい、顔に似合わず疎い。


「頭ひでぇや、俺がこっそり食べようとしてたのにっ」


そして、私と同じように打ちひしがれるサブ。

何、お前負けたのに、横取りするつもりだったのか。


「なんだい、団子の一つや二つ、ほらそんなに食べたかったら買ってきな。」


そう言って、お財布を差し出してくる佐和さん、マジ女神。

私とサブは、すぐさま復活して城下町にある団子屋に向った。





勝敗はじゃんけんで


15/63
prev | next

back

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -