私は、今あの3人に面倒をみてもらっている。


あれから、私は怪我が治るまで世話をしてもらって
怪我が治れば、自分の家を探すつもりだった。


だけど、話を聞けば聞くほど、ここがどこか分からなくなった。

でも、私を決定ずけたのは、乱世やら戦なんてとう物騒な言葉。

ずっと、不思議に思っていた時代錯覚な小屋に服装。

それが、この言葉で納得できてしまった。


タイムスリップ
思わずなるほどと頷いてしまった、客観的な自分に苦笑いする。


だけど頷いてしまうのはしょうがないんじゃないかと思う。
まず、この小さな体もおかしいし、ありえないなんて言えなくなってしまう。


それで、試しに自分の住んでいた住所を聞いてみると
三人とも聞いた事がないと答えた。

私の仮説が本当になってしまった。

これで、私は迷子ではなく身寄りがないただの子供になってしまった。

その事を、綺麗な女の人、佐和さんに言えば何故かこの人たちが私の面倒をみてくれることになったのだ。

そして私は戦争孤児で戦場の近くで誤って怪我をしたという設定になっていた。
それは佐和さんの勝手な妄そry、想像で作られた私の設定で
まぁ、別に困る事はないからいいか、と流している。



それで、今は私の怪我も完治し山賊狩りとして旅をしていた。

始めは山賊狩り!?と驚いたが今では、戦闘の時でも無言で隠れる程に成長(?)した。

そうそう、怪我は銃で発砲された私だけど、お腹に傷跡が残るだけで
あまり大した怪我じゃなかったようだ、これはそういう特典なのだろうか?



そんな彼らはどうやら、今は奥州の米沢城に向っているようだ。

米沢城といえば独眼竜伊達政宗だここは戦乱の世、城には独眼竜がいるのか?地味にワクワクするな。

私はホクホクと鼻歌を歌いながら、足取り軽く山道を歩く。


「名前ちゃんご機嫌だね〜」


私と手を繋ぐ青年はあの時私を助けてくれた彼だ
名前は三郎、皆からはサブと呼ばれている。

私も彼のことをサブと呼んでいて…まぁ、何というか、うん、私は彼に懐いている。


『うん。』
「何々〜?なんかいい事あったの〜?」
『お城楽しみ!』


ニヘラとサブに笑いかけて、繋がれている手をブンブン振り回す。

それに、サブも一緒に手を振って笑ってくれる。
うん、こういうところが好きなんだよね。


そして、ニコニコと笑う私の頭に手を置くのはこの山賊狩りの頭の、重弥さんだ。

強面の顔に似合わず、とても心優しくてお父さんみたいな人だ。


そんな、私達を見て笑うのは、佐和さんでお母さんというより姉御、って感じだ。
彼女は利発そうな顔をしているけど、中々男前な性格をしていて、頼りになるひとだ。


そんな、3人はこんな何もできない私をこの山賊狩りの一員として、おいてくれている。

それに、私が身寄りがないと言って、この一味に入れてもらった時に3人とも私のことを自分たちの家族だと言ってくれた。





大切な人たち


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