誓い (6/27)


※トリップ夢主


『クロロ』
「なんだ?」

こちらも見ずに本を読み進めるクロロ

『大好き』
「・・・・・・でかける」


この世界にきてクロロと出会って
好きになってしまった。

帰りたい気持ちとクロロといたい気持ち

告白をしてみてもクロロは
振り向いてくれるはずもなく
毎日の様に好きだと言っているが
無視される始末。

それでも良かった
そのはずなのに
今日街で綺麗な女の人と
ホテルに入って行くのを見て
もう諦めようと思った

フラフラと街を歩いていると
老婆に呼び止められた

「お前さん。この世界の人間じゃないね」
ドキリと心臓が鳴る

『な・・・んでわかるんですか?』

「お前さんの纏っている空気が違うからね」

元いた場所に帰してやろうと
小さなビー玉をくれた

覗いてみると元いた世界の
光景が見える

『これ!』
「それを飲み込めば元いた世界に戻れる
しかし1回きりのチャンスだ。
割ってしまったりしたら
もう戻れないからね」

『あ・・・ありがとうございます!』

老婆にお礼を伝え
仮宿に帰る

今日は皆でかけてていない。
サヨナラが言えないのは悲しいが
早く帰らなければ。

夜になりクロロが帰ってきた

『おかえりなさい』

「あぁ」

『今日女の人と歩いてるの見ちゃった
彼女さん?』

「・・・そのへんの女だ」

『そっか。ねぇクロロ・・・
大好きだったよ』

「なんだ?」

『元いた世界に帰れる方法を見つけたの』

目を見開くクロロ

「なんだと?」

ポケットからビー玉も見せ
『これを飲みのこんだら
元の世界に帰れるの。
今まで迷惑かけてごめんね。
大好きだった。さよなら』

ビー玉を飲み込もうとした瞬間
手からそれがなくなり
壁の方から割れる音がした
それと当時に手を後ろで
拘束されていた

『なに?!』

「帰すわけないだろう」

『な・・・んで?』
ギリギリと腕が痛む

「お前が帰る手段を散々潰してきたのに
今更帰すわけがない」

手段?潰す?
帰れる方法はあったの?

混乱で頭がついていかない

首すじをぺろりと舌が這う

『やっぁ』
舐められた。それだけなのに
身体に電気が流れるような
刺激が襲う

いつの間にかクロロの部屋にいた
ベットに投げられる

『きゃっ』

「アラタ。お前が今日見た女は
人を異世界に飛ばす念を持っていた」

『え・・・?』

「だから殺した」

頭の上で手を押さえられ
身動きがとれない

『なんで・・・?』

「アラタが帰れる手段を潰していると
言っただろう?」

そっと唇が重なる
何度も何度も角度をかえ
口内に舌が入り込んでくる

「お前と出会ってから
他の女なんて興味がない」

『んっんん!じゃあ・・・なんで
好きって言ってくれなかったの…?』

「確実に帰れなくなるまで
待っていた」


自分のせいで人が殺されたのに
それを嬉しいと思うあたしは
暗い世界に染まっていってるのだろうか


「俺の傍から離れるな
どこかへ行くなんて許さない」

『はい・・・』


誓いのように深く深くキスをした



モドル


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