あ、ぱんつ






アントーニョ、しりとりしよう。
机の上で脚を組んでいる彼女を見上げる。
短いスカートから白い腿が見えていて、その奥も頑張れば見えそうなくらいで。
見えたりせんかな、ぼんやりと思っている間にしりとりを始められてしまったらしい。
退屈そうに彼女が脚を組みかえた。

「りんご。で、次はアントーニョだよ」
「ご?ゴリラでどうや!」
「んー、ラッパ」

によによしながらこちらを見てくる彼女と目が合う。
ふふふ、だなんて不気味な声を発して、少しずつ誘導してくる姿は、さながら悪魔のようで。

「ほら、購買に売ってるやつがあるじゃない」
「何言うとんねや!それ言うたら負けてまうやろ」

じゃあ、どうするの?
不敵に笑って、もう一度脚を組みかえる。
その一瞬の間に見えたものに、今度はこちらがにやりとする側になった。




─あ、ぱんつ─


(さっきからチラチラ見えてて気になってん!)
(ちょ、ちょっ、アントーニョ声でかいってば…!)
(それにしても、そない大胆なやつ穿いてるとは思わんかったわー)
(やめてぇぇええ!)


2010.02.01



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