*未プレイにつきキャラ崩壊注意
*七夕ネタ(捏造ともいう)







やわらかな太陽のぬくもりが届く中、笹の葉は爽やかな音を立てながら高く伸びていた。




「――――ル―――」


「……―――………」


「セネルっ」


「…………………お、――」

「あはは、危ないとこだったね」

「はは……悪い」



いつの間にか眠りかけていたらしい。意識が完全に落ちきる前でよかった。……一応、目覚めの悪さは自覚しているつもりだ。



「セネルは書いた?短冊」

「あー、いやまだ」

「せっかくだから何か書けば?」


と、渡された紙とペン。
反射的に受け取ったはいいものの、こういうのっていざ聞かれると出ないものだよな。頭が半分ぐらい寝ぼけてるし。



「セネルセネル」

「ん?」

「あのね、シャーリィの短冊にね」

「おいおい、そういうのって見ないのが暗黙のルールなんじゃないのか?」

「まぁまぁ、聞いてよ。シャーリィが願い事に書いてたのは――――――





"はやくお兄ちゃんが妹離れしますように"」




一気に目が醒めた。




「……………………」



「ちょ、セ……セネル怖い怖い」


「…………あぁ、いい目覚めだな」


「…………――え、や…あの、冗談だよ?」


「そんなくだらない嘘つくためにわざわざ起こしたのかよ」


「違います………ごめんなさい」



こいつのこういう所を見ると、ノーマと意気投合してしまうのがよくわかる。共通点が多すぎる。見てると勝手に溜め息が出る所とか。



「セネルってさー、……
………ごめんってば。睨まないでください」

「………なんだよ」

「お星様みたいだよね」

「――はっ?」

「ほら、髪の毛とか」



突拍子もない発言とか。


かと思えば突然腕を伸ばして俺の癖っ毛をわしゃわしゃ掻き回してくる謎の行動とか。



「………それ、喜んでいい…のか?」

「ま、星頼みなんかよりずっと頼れるけどね」

「―――、……どうも」



本気かどうかわからない台詞とか。





「……キオノは?」

「ん?」

「もう書いたんだろ」

「んー…」



何か嘘の答えを考えてるのか、それとも単純に言いにくいのか。微妙な反応をした後、キオノは顔色を全く変えずにこう言った。






「パン」

「………………は?」

「"おいしいパンが食べられますように"って書いた」

「………あのな」

「絶対叶えてくれるよ、お星様」


でしょ?と歯を見せて笑ったその顔に、また勝手に溜め息が出る。

「お前のいう"頼る"って、そういうことなのかよ」とかぼやきながら、気がつくと短冊に、"キオノがたまには真面目になりますように"と文字が浮かんでいた。



「………書けた」

「えっなになに?」

「見せない」

「えー、けちー」



変なブーイングを背中で受けつつ、くだらないやり取りをずっと聞いていた笹に近づき、短冊をくくりつける。

適当に選んだ枝をふと見ると、何処か違和感のあるピンクの紙。浮かんでいたのは見覚えのある言葉だった。





"セネルのおいしいパンが、ずーっとずーっと食べられますように"




さすがに驚かされた。

あ………あいつ。マジで書いてやがる…。


しかも「ずーっとずーっと」が何となく太く強調されている気がする。何だこれ。


と、思わず触ると紙の角がずるりとずれた。どうやら一つの紐で二枚ついていたらしい。……けちは一体どっちだ。


重なった短冊の内側に、さっきよりも少し固めの文字が書かれていた。





"いつか、セネルに素直になれますように"





振り返る。もうキオノはいなかった。

自身の短冊に目を落とす。俺は少し考えてから、その短冊を裏返し、端っこに別の文字を書き加えた。






"キオノに、ずっとずっとおいしいパンを焼けますように"









星形少女。




(五角形と丸。どちらも同じ星の形。どちらも君の心の形。)











******

全部迷子…(^P^)
知らなすぎた。無謀すぎた。
でもセネル君好き。RMでしかわかんないけども。ツッコむセネル君好き←





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