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「でもさ、ぼくら乱入するような立場だし台詞とか大丈夫なの?」
「そこら辺は大丈夫だ。大役の割に台詞少ないし演劇部全員からの申し出だから」
てかさ、演劇部全員からのお願いを2年生に任せていいのかな?
それとも春日くんのいる演劇部に3年生がいなくてもう涙目状態が続いてるとかそういうのかもしれない。
うん。そう考えるとなんか悲しいな。演劇部…
「…そう」
「…なぁ、神流。お前さっき大役って言ったか?」
「………あぁ」
あ、清水くんが零埼とぼくからあからさまに目をそらした。
そういえば大役とか言ってたなぁ…
「ちなみに次呂久くん、何の役なわけ?」
「……ヒロインと殺人者」
……なんだかすごい物語の大役が不足してるようだ。
「へーそうなん」
と、ぼくは言った
「へーそうなん」
続けて零崎も言った。
それからぼくらはずっと無言で幸田くんをみている。
顔文字で表すなら
<〇><〇>
<●><●>
こんな感じ
「「…………………」」
この視線はどっちにどの役をやらせるつもりだゴラァって意味だ。
あとここで
「ここ一応零僕サイトなんだからいーたんにヒロインやらせとけばよくね?」
とか少しでも思ったキミ。
マンネリすぎはつまんないよ。
あとぼくは大概の事は受け身だけど女装したい訳じゃないから。
そこんところよろしく。
「ぇと…」
「「………………………………」」
ツッコミ資質の赤田君はいち早くぼくらの視線の意味に気づいたようだ。
そして、百木君は冷や汗を額にかきながらゆっくりと口を開いた。
「殺人者とヒロイン、どっちがやりたい…?」
「「殺人者」」
綺麗に零崎と声がハモった。
嬉しくもない。
つか嬉しくない。
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