俺が悪いんだ。
服に、いや、ズボンに飲み物をこぼしたから。
このバカに足を触らすタイミングを与えてしまったのが。
「っ、しつ、こい」
「んー?」
俺は今カイの膝に乗り、後ろから抱き締められる形でズボンにこぼしてしまった飲み物を拭かれている。
今日はカイん家でゆっくり映画みよーってことで借りてきたDVDが面白すぎて、手元が疎かになってしまったのがいけなかった。
見事にミルクティーをばしゃーっとやってしまった。股間部分から右太ももにばしゃーっと。
そして俺は映画が気になってしかたなくて、カイの『俺が拭くからリョーヤはテレビみてな』って言葉に深く考えずに頷いてしまった。
「カ、イ、もういんじゃね、」
「まーだ」
右手はズボンの上からしつこく股間部分をなで上げてくる。しかも左手は服の下から手を入れてきて乳首を触るか触らないかのところで動かしてくる。首筋に顔を埋めたまま。
耳元のちゅ、ちゅという音が耳障りだ。どうしてもそっちに集中したくなってしまう。
映画はもう少しで一時間。終わるまでまだまだだ。
このまま焦らされるのだろうか。
その後も太ももを執拗に撫でられたり濡れていない左足や後ろの窄みの方までなでられたりしたら、たまらない。
カイはわざとなのか勃っている俺の前には一切触らない。際どい部分ばかりを触ってくる。
上も、周りをさんざん愛撫されたそこは両方ぷっくりと膨れ、服の上からもわかるほどだ。しかし、相変わらず周囲への愛撫だけで尖ったそこには直接の刺激は与えられない。
「ん、ぅ、はぁっ、」
吐く息が暑くなる。
耳の中でぴちゃぴちゃという音のせいで映画の音はほとんど聞こえないし、視界も滲んでよく見えない。
「カイ、カイっ」
「っ、は、どうしたの」
「も、やだ、さわれっ」
「どこ?」
「っ、わかるだろっ」
「ここ?」
「ち、が、ぁあっ」
カイの右手と左手が俺の太ももをそれぞれ撫でる。内側から付け根にかけてねっとりと。
「ぃ、ゃあ、ああっ」
それだけなのに、ビクビクと震えた。
「脚でも感じるようになったね。リョーヤ」
「だって、おまえがっ、んっ」
「そうだね、俺のせいだ。だからご奉仕するから言って?なんでもするよ」
「っ、う、んぅ」
「ほら、」
さわらさわと付け根から後ろの窄みにかけてを執拗に撫でられる。
「ばかっ、わかる、くせに、っ」
「でもリョーヤの口から命令されたい」
「っ、そ、んなっ」
甘い声で言われてしまえば。
「ズボン、の中、ちゃんと、さわれっ」
「ズボンの中だけでいいの?」
「っ」
カイの左手が再びシャツの中にはいってくる。親指でへそのまわりをくるくる触られると、俺は弱い。
「う、えも」
「上?」
左手が望んだところよりもさらに上の鎖骨のあたりを愛撫し始めた。
「ち、がぁ」
「違うの?気持ちよさそうだけど」
「っ、乳首も、乳首、さわっ、て」
さっさと触れと胸を前に突き出す。
ぷっくりと腫れた尖りが2つ、主張していた。
「はいはい」
「あ、あ、いいっ、ああっ」
ぎゅーっと片方の乳首をつままれる。粒だけつままれるのも好きだが、周りの乳輪も一緒だとさらに気持ちいい。
「リョーヤ、片手で難しいからベルト外してズボンとパンツ脱いで」
「ん、えっ?」
「ほら、両手でリョーヤのかわいい乳首いじってあげるから」
「ぃ、ゃああ、んんっ」
言い終わらないうちに両手でそれぞれの尖りをつままれる。つままれたり、押しつぶられたり、はじかれたり。そのたびに背筋に甘い痺れが走る。
「ほら、リョーヤ」
「ん、」
おずおずとベルトに手を伸ばす。
そしてズボンとパンツを脱ぎ終えると。
「リョーヤ、場所変えよ」
「え、あ、わっ」
俺をローテーブルに乗せ、カイはその足元に座る。
両手をそれぞれ太ももにかけ、俺の脚に舌を這わせた。
「っ、ふ」
「っ、っ、んぁっ」
右脚の内側を膝から付け根にかけ、べろーっと舐められる。
「ん、あま、おいしーよ、リョーヤ」
「音、やだっ、てばっ」
ぴちゃぴちゃとわざと唾液を絡ませて音を立てるカイ。
「まじで、いいわ」
「んっ、ゃ、ああっ」
「後ろも、舐めるね」
「え、ゃ、やだぁっ」
両脚を開かされ、後ろの窄まりへと舌を這わす。
触ってもらってない前からは透明な雫が溢れていた。
「あ、あ、や、やあっ、」
「こっちも、あまい、んぅ」
「あ、あは、っ、はっ」
そうして映画が終わったのにも気づかず、俺はカイに舐め尽くされたのだった。