「ちょ、やめ……くすぐった……」
「我慢できないって」
「さわんなよ、こんなとこで……!」
「リョーヤがそんなきれいな脚をみせてんのが悪い」
「ちょ、やめ」
カイの手が内ももの際どいところを撫でる。後ろから抱きしめられるように、俺はリョーヤの腕に翻弄されるのだった。
今日は俺たちの高校の文化祭だ。
なぜか俺たちのクラスは女装喫茶をすることになり、女子は裏方、男子が接客、という内容だ。
女装というからには今の俺の格好は女の格好なわけだ。
それもチャイナ服。
赤いロングのチャイナ服。ノースリーブでなく半袖なのがまだ幸いな気もするが、んなことはこの左右に入ったスリットのせいで全部パーだ。しかもノーパン網タイツ。どんな文化祭だ。
で、そのスリットから覗く俺の脚に反応したバカに誰も使わないようなトイレの個室に押し込まれ襲われそうになってるわけだ。
「やばい……タイツとか超興奮する」
「だから変なとこさわんなよ、んっ」
「……スカートで勃起とか最高」
「変態……っ」
リョーヤの右手がタイツの上から俺のものを触る。
「やばい……舐めたい」
「……、はぁ?」
そう言ったかと思うとくるっと向き合う形にさせられ、目の前に現れた顔は一瞬後には俺の下腹部の前へと移動していた。
「……おっきくなってる」
「しゃべんな……、ばかっ」
唇が触れるか触れないかの距離で喋られ、いくら布越しとはいえ振動が伝わった。なんともいえないもどかしい快感に体を震わせる。
そんな俺を知ってか知らずか、リョーヤはチャイナ服の中に滑り込み、タイツの上から俺へと舌を這わせた。
「あぁっ」
べろりと膝上から内ももを舐められる。
タイツ越しの、何時もと違う感覚にどくりと、あふれるのがわかった。
俺が感じているのが分かったのか、リョーヤは積極的に俺の脚を舐め始める。舐められていないほうの足はリョーヤの手によって愛撫される。時折、タイツをつままれ、はじかれる。それにも感じてしまうのだった。
下に視線を運んでも、リョーヤの姿は見えない。
服の中に潜り込んでいるからだ。
視界で確認できないからこそ、さらにいやらしさを感じてしまう。
「リョーヤぁ、もう触れよ……っ」
「あ、ごめん、忘れてた」
「てめっ、あぁっ」
忘れてた、とほざくリョーヤに罵声を浴びせようとしたところ、ぱくり、とこれまたタイツ越しにくわえられてしまった。
「あーやばい、いれたい」
「ん、っぁ、ふ」
「ね、穴あけていいかなぁ」
「やっ、しらなっ」
「あけちゃえ」
ぱつんという音のあとに、俺の中にリョーヤの指が入って来るのがわかった。
「―――っ、」
「やばい、網タイツ興奮するまじで」
「ばか、抜けよっ」
「やーだ」
「うーっ」
指が2本、3本と増やされ、タイツの穴も広がり、俺の後ろもどろどろに解されたところでリョーヤのもながあてがわれた。
「声、おさえてね」
そんな声とともに、リョーヤが俺の中へとはいってきた。
「う、んぅっ」
「やばい、脚ふるえてる、可愛い」
「さ、さすんなぼけっ」
そのまま俺は文化祭に戻ることなく、一日中リョーヤにつきあわされることになるのだった。