「っ、……ふ、」
電車の揺れに合わせて声が漏れる。
「ぁ、ん、〜〜〜っ」
朝の満員電車。
あちこちで行われるであろうその行為。
俺はまさしく痴漢にあっていた。
人の乗車にあわせ、電車の角をゲットできてラッキーと思った俺、ばかやろう。
最初はお尻を撫でられるだけだった。そこで大人しくしていたのがいけない。
服の上からアナルの上を擦られる。
「ふ、………っ」
漏れた声を聞き逃さなかった相手は、俺のベルトを外しにかかる。
「っ、ゃめ、」
「声、出していいの」
「っ、」
「黙ってたほうがいいんじゃない。恥ずかしいとこ見られるよ」
「ひっ」
ねっとりと俺の耳に男の舌が入ってくる。
「ぁ、ぁ、あ、」
耳を舐められながら男の手がパンツの中に入ってくる。
前から腕をまわされ、アナルをみつけられる。
「先走りで濡れてんだけど」
「ゃ、だ、……う、」
「やなわけねえだろ、ほら」
「っ、」
俺は慌てて自分の手の甲を口にあて、俯いて声を殺す。
右手でアナルを、左手でペニスを擦られる。
亀頭の部分をねっとりとこすられ、それを。
「手ぇ、外せ」
俺の口の中に突っ込んだ。
「ら、ぁ、あ……っ、」
そのままぐちゃぐちゃと口もアナルもいじられる。口の端からよだれがこぼれ落ち、電車の床を汚した。
「―――――っ」
「おい、床、汚したらだめだろ」
「―――――あ、っ、」
激しく前立腺を擦られる。
膝ががくがくと震え、立っていられない。
「イくなよ」
「ぃ、きた、」
俺の口から手を抜き、前をぎゅっと握る男。
俺は声を殺すのと、快感をやり過ごすのと、射精できない苦しさで涙を流した。