膝から太腿も伝って、一番大事な部分に触れられる。
それだけで恥ずかしくて恥ずかしくて泣いてしまいそうだった。


「ちゃんと濡れてる。飲み込みのいい、素直な体をしているね」


淫らな体だと言われているようでさらに恥ずかしさは増した。普通の人のそこはわたしと違うんだろうか。

わたしの蜜で濡れた指がその上の小さな粒を撫でる。

撫でると言ってもほんの数ミリの事。ゆっくり、指がその上を滑る。本当にゆっくりな動きに、まるで小声に耳を澄ますように自然と意識が集中した。

小さな粒が濡れた太い指に圧迫され、優しく擦られる。

形容しがたい、体を突き抜けるような快感に勝手に体が震えた。


「ここ、気持ちいいだろう?好きに乱れるといい」

「あ、はぁ……んんっ、あ……っ」


驚くほど甘えた声が零れる。照星様の着物にしがみついて、されるがままに喘ぐわたし。とろりと蜜が溢れ、勝手に動く恥ずかしい穴はパクパクとそこから息をしようとでもしてるみたいだ。

頭の中がぼーっとして、ただ指の動きに没頭する。円を描く様にその形をなぞられ、そこが快感の塊なのだと思い知る。


「あ、あは……っ、も……、ああっ!わたし、」


どうなってしまうんだろう。わからないけど、こわい。

しがみつく手に力が入る。
何に耐えているのかわからないいまま、ぎゅっと歯を食い縛った。


「我慢しないで。力を抜いて、受け容れてごらん」


その声に自然と力が抜けていった。今までせき止められていたものが、一気に流れ込んでくる感じ。快楽の、大きな風に舞い上げられるような浮遊感とどこかに落ちて行くような墜落感の両方。


「あーあーあー……」

熱に浮かされたように、長く脱力感を漂わせる声がだらしない口元から漏れてくる。

一緒に唾液も溢れてるかもしれない。口元に力が入らなくて、ただ、しがみついて大きな声を上げた。


「あ、あ、ああああっ!」


びくびくと震えるわたしを抱き留めていてくれる。視界はうっすら涙でぼやけて、まるで現実じゃない。

全身に鳥肌が立って、強い快感の余韻に包まれる。ゆっくりと波がひいて行くように段々と感覚は戻っていった。

ふーっと長いため息を吐くまで、照星様はわたしを抱きしめてくれていた。


「上手にイけたね。興奮したよ。とても淫らでそそられる」


どうしよう。触れられただけでこんなになってしまって。

その上、淫らだって言われて胸が熱くなってる。興奮してもらえて嬉しいって感じてる。

自分がこんな事で嬉しいと思う事に動揺を隠せなかった。

そして叶うなら、上手だと褒めて下さるのなら、ご褒美のキスが欲しいとまで思ってしまった。

どんどん照星様が欲しくなる。

わたしの欲求の全てが彼に向けられて行きそうな気がして、恐い。









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