「ハァ……や、めて……」

「やらしい顔だね。直接触ってやろうか」


クロッチの脇から指が入ってくる。パンツの中を指が滑る感覚が恥ずかしくてたまらない。
ガラスには恍惚とした自分の顔が映っていた。

それに私、物凄く濡れてる。


「うわ、びちょびちょ」


鼻で笑うようにそう囁いて、蜜をまとった指で敏感な芽を弄び始めた。
男の子にしては繊細な指先。器用そうな、手の込んだ作業が得意そうな指先だと思った。

この指で丹念に責められたら、きっと何度もイッてしまう。

円を描くように、下から上に擦り上げるようにそこばかりを狙って刺激する。

電車の揺れに合わせて自分の脚を割り込ませ、私の脚を開かせた。
より無防備になったそこにはっきりした快感が体を突き抜ける。


ダメ。こんな所でイッちゃダメ。

我慢しようと思うのに、どう耐えていいかわからない。
彼の手首を必死で掴んで、奥歯をかみ締めながら、私は静かに達してしまった。

快感を外に逃がすかのようにゆっくり息を吐く。

急に周りの音がうるさく聞こえるようになった気がした。それくらい私は彼の指に没頭していたのか。


最後に彼は「七清華へようこそ」と囁いて電車を降りていった。

自分も同じ駅で降りながら、その端正な横顔と後姿を見送ったのだった。






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