男の娘になりたくて 11

どうやらボディー全体がスイッチになっていて、強く握り込むことでスイッチが入ったらしかった。

「ああ。見付けたようだね」
「や、な、なにこれっ」

それまでも優しく包み込むような、引き込むような挿入感があったけど、今は内部がうねうねと動いてきゅうきゅう締め付けてくる。
勃起ちんぽを取り込もうとでもしているようなその動きに、慌てて引き抜こうとするも上手くいかない。

「それさ。スイッチを押す回数でパワーが調整出来るんだよね」
「ああっ」

俺の手に重ねられたヒーローの手で再びスイッチが入れられ、俺の手の律動はそこで完全に止まってしまった。
抽挿しなくても気持ちいいのだ。

「因みに三段階で…」
(――カチッ)
「これがマックス」
「…あ、あ、ああっ!」

初めて感じる刺激に、俺は呆気なくイッてしまった。

「どうだった?」
「な、なんかすごかった」
「…ふっ、すごいか」

抜いてて、声を上げたのなんか久しぶりだ。
覚えたての頃は声も出してたような気もするけど、いつの間にか声を殺してやるようになっていたから。
女装してやる時は、ついついそれなりの台詞じみたことを言ってイッてしまうけど、だいたいは吐息が漏れるぐらいなのだ。

…あ、見てる。
イッた顔、見られたかな。

気付けば、ヒーローがとても優しい顔で俺のことを見ていた。

「…得したな」
「へ?」
「可愛い子のイキ顔なんて、そうそう見られないからね」
「…あ!」

そういや、まだゆずの姿だったっけ。
賢者タイムに入っていたから、完全に忘れてたけど。

「使い心地はどうだった?」
「使い心地って言われても…」
「ああ、オナホ使うのは初めてだったっけ。じゃあ、女の子のアソコと比べたらどう?」
「あ、いえ。実はそっちも…」
「あ、ごめん。童貞だった?」

思わず、見りゃわかるだろと声を上げそうになった。

悪かったですねー。
18にもなってまだ童貞で。
しかも俺ってば、ファーストキスは彼女としたけど、次になかなか進めないヘタレだ。

「まあ、高校生ならそんなもんかな」
「あ、いや。専門学生ですけど…」
「あ、高校は卒業してんだ?一年生?」
「あ、はい」
「ふうん、なるほどね」

それより、これどうしよ。
オナホの中に出しちゃったけど。
このまま返すのは気が引けるというか、正直言って超はずい。

「とにかく出ようか」
「え?」

そう言われて、今更ながらトイレを占領していることに気が付いた。

Bkm
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