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―――
――

「ん……」

名前はゆっくり目を開けた


どうやらいつの間にか眠ってしまったらしい…


「夢か…」



懐かしいなぁ…
自分がまだ6つかそこらへんの年に迷子になった時のことだ…


ほんとはこのまま懐かしい昔の思い出に浸っていたいところだが…

今はそれよりも気になって仕方がないことがある




横たわったまま顔を横に向けるとそこには静かに寝息をたてる睡骨の姿があった




「いつの間に…」

隣に睡骨が寝ていたことに少し驚いたが、ふと思いついて睡骨の頬を両手で挟んでやる

「ププッ…変な顔っ……(笑)」


押したりつねったりすることで自在に変わる睡骨の顔を見て笑いをこらえるが、その時突然睡骨がパチッと目を開けた


睡「Σ……おまっ…はひやっへんだよ(何やってんだよ)」

「んー?おもしろいなぁと思って…」

睡「離しやがれっ!ったくこのガキが…(汗)」


ほぼ強引に名前の手を払って頬をさする



「ガキって……(涙)あたしはもう立派な大人の女なのに…」

睡「大人の女ってのはなぁ、もっとこう…おしとやかなんだよ!こんなガキ臭ぇことしねぇし…」

「何よ!じゃあ、おしとやかになってやろうじゃない!」

睡「へいへい…頑張れよー」


憤慨して言い返す名前だったが
その一方で睡骨はだるそうに生返事をするだけ…


「ちょっと今なれるわけないと思ったわね!?」

睡「はぁ…なれるなれる…」

「………」


興味がないとでも言うように適当な返事をする睡骨に名前に何も言い返すことはできなかった

否、言い返す気力が失せたと言った方がいいのかもしれない




やっぱり…

睡兄にとってあたしは昔と同じ子供のまま…

妹としか見てない…


そう思ったら何故か無性に悲しくなった

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