幼き日々 




『隙ありぃ!』

「いでっ!!」


ソロリと銀時に近付き、竹刀を振り下ろした。

銀時は目に涙を浮かべて頭を押さえる。


「何すんだよ!」

『だって銀時がボーッとしてるんだもん。』

「てめぇっ!」

『あはは! 悔しかったら捕まえてみなよー』


竹刀を放り投げてバタバタと走り回る。


「待てよコノヤロー!」

『誰が待つかコノヤ、』

「「夢ー!!」」

『あ。』


銀時の後ろから現れたのは、真っ直ぐ前髪の小太郎と顔が落書きだらけの晋助。


「よくも俺の前髪をパッツンにィィ!」

「この落書き、お前の仕業だろ!」

『...知らなーい。』

「「嘘つけェェェ!!」」


バタバタバタバタ、足音が増えた。


チッ、と 心の中で舌打ちし、スピードを上げようとしたその時、


『うっ!』


ボスリと誰かにぶつかった。


「みなさん元気ですね。」

『松陽先生!』


突然現れた大好きな松陽先生。

私はギュッと抱き着いた。


「「「先生!」」」


少しして追いついた銀時達が一斉に声を上げた。


「そんなに息を切らせて...どうしたんですか?」

「先生! 夢が竹刀で!!」
「夢が前髪を!」
「夢が俺の顔に落書きしやがった!」

『やられる方が悪いんだよー。』

「「「んだとォォォ!?」」」

「クスクス...」

「「「『?』」」」

「4人とも仲良しなんですね。」


優しく微笑む松陽先生に、4人で一斉に抱き着いた。


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大好きな松陽先生。

優しく温かく微笑む貴方はまるで太陽。

そんな先生と銀時と小太郎と晋助と過ごした幼き日々は、一生忘れることのない宝物。





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