じゃあこうしましょう




「あ、緑間君。おはようござ…」

「何だ黒子。」

「その猫どうしたんですか。」

《にゃーん》

「おは朝が言うには今日の俺のラッキーアイテムは白い猫なのだよ。庭を彷徨(うろつ)いていたから連れてきた。」

「キミが生き物を持ち運んでいる姿は初めて見ました。」

「俺は動物は好かないからな。白猫グッズが無かったからしょうがなくコイツを連れているのだよ。」

「…流石緑間君です。」

《にゃーん》

柔らかな白い毛並み、澄んだ蒼い瞳、高級そうな赤い首輪。…赤い首輪?

「…って、この子飼い猫じゃないですか。」

「そうか?」

「毛も手入れが行き届いていますし。きっと飼い主が探してます。この子、飼い主の所へ届けましょうよ。」

「この猫を返したら俺のラッキーアイテムが無くなってしまうじゃないか!」

「・・・」

「おは朝を裏切るわけにはいかないのだよ。」

「じゃあこうしましょう。」

「?」

「その子の飼い主を探しながら白猫グッズも見繕って来るんです。」

「…俺1人でか。」

「僕も巡回を兼ねて一緒に行きます。」

「フ、フン。仕方がないから同行させてやるのだよ。」

「ありがとうございます。」

「だが宛はあるのか?全ての家を回るなど無謀なのだよ。」

「そうですね。この高級そうな布の首輪を見ると飼い主は富裕な方だと思うんですが…」

「高級な布だと?」

「はい。ほら、見て下さい。」

「…心当たりがあるのだよ。」

「本当ですか?」

「布屋の女主人が猫を買っていると聞いたことがある。」

「知り合いですか?」

「"金貨"が経営するカジノの常連なのだよ。」



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「まあ!探したのよ、シルク。わざわざありがとうございます。」

「いえ、見つかって良かったですね。」

「そうだ!何かお礼がしたいわ。」

「そんなお構いなく…「あれを頂きたいのだが。」

「あれですか?勿論いいですよ。どうぞ。」

「…その白い猫耳、ラッキーアイテムにするんですか?」

「ああ。黒子、付けるのだよ。」

「何故僕が。」










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