勝手にテーブルについてヘラヘラしてる彼に呆れる。ついでに手渡された袋の中身にも呆れる。
家にある食材、買い足した食材、これらを見た時に何が作れるか何を作って欲しいか、料理をする人なら大体想像出来るものだと思うんだけど...コレでは何が何だかさっぱり分からない。てか、本当に食材しかなくて調味料的なものやらの味を付けるためのものが一切ない。
「それで、この食材全部鍋に突っ込んで煮ればいいんですか?」
いや、作ろうと思えば作れるものが多すぎてどうしていいか分からないと言っても過言じゃない。但し、脳内でまとめたものを作ったとしても余る食材も多すぎる。本当に...何を考えてるんだか。
「それ料理とは言わないよ。そうだねェ...此処に出来てるハンバーグ食べたい」
「それ、私のです。しかも食べ掛けて、って!」
何してるんだこの人!!!
「ん?あァ、いただきました」
「ちょっ、それ、本当に私が、」
食べようとしていたもので食べ掛けていたもの。私のエネルギー源。
慌てて取り返そうとしたけど...更に慌てた彼によって未知の世界へと消えてしまった。折角作ったのに、料理とか得意じゃないから好きじゃなくて面倒ながらに作ったのに。
「.........死にたい、」
「ゲッ、マジでヘコんだの!?」
「.........」
「え、嘘、ベレッタってそういうキャラだったの!?」
.........そもそもどういうキャラだと思ったんだろう。
激しく落ち込む私の横でオロオロする彼に怒りも湧かず。でも空腹バロメーターがぐんぐん上昇して体内エネルギーは底を付き掛けて。
何が悲しくてこんなことになったのか...もうガープさんのとこに行きたいとかワガママ言わない、辺境地でもG5でもいいから異動したいって本気で思った。
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