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ずっと、苦しかった「さぁ、お兄ちゃんもう終わり!?もっともっと楽しませてよ!!」
ずっと、悲しかった「っテメェ…!!」
「そんな傷だらけで睨んだって怖くないよ!そんなにこのお姉ちゃんが大事なの!?」
ずっと、助けてほしかった「もしかして、どうやったらお姉ちゃんが元に戻るか考えてたりするの?」
「、だったら何だ…!」
「元に何て戻るわけないじゃない!お姉ちゃんは全てを拒否したからこうなった!言うならばお姉ちゃんはこの世界を"捨てた"!生きる事を諦めた人間に、今さら何言ったって届くわけないじゃない!」
ずっと、守ってほしかった「捨てさせたのはテメェの仕業だろ!」
「その選択を選んだのはお兄ちゃんたちのせいでしょう!私はただその背中を押しただけよ!甘く柔らかい言葉をかけただけ――あなたたちがしなかったことをしただけよ、私は!」
「…っ!」
「認めたくないのなら言ってあげる…お姉ちゃんが今こうなっているのは、全て全てお兄ちゃんたちのせいだってことを!」
ずっと、笑ってほしかった「もうじきお姉ちゃんのココロは私が全て喰らい尽くす…もうじき、私だけのお姉ちゃんが出来上がる!」
「テメ、っぐ…!!」
「ほら、どうしてその武器で殺さないの?時間の無駄だよ…もう、お兄ちゃんの知っている"佐藤亜希"という人間は戻ってこないんだから!!」
「、ざけんな……おい、亜希!いい加減目ェ覚ませよ!」
ずっと、幸せになりたかった「今までのこと、全部謝るから…!今度こそ、俺が護ってやるから…、だから!!」
――だけど、
本当はずっと……ずっと、死にたかった.
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