Not Found | ナノ
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「亜希は…私とあまり似てないわ」
「双子なのに?」
「双子といっても性格の違いとかがでてくるから…」
ツナの頭の中では双子=そっくりさんという図式がなりたってるらしい。
「外見は…髪と目の色は私と同じ。でも亜希の髪はくせがなくてサラサラのストレート…」
昔はそれが羨ましくてしょうがなかったっけ。
「あと、肉親の欲目でもなんでもなく、亜希は美人よ」
それも、あの人たちが溺愛した条件。
昔から亜希は物覚えがよく、要領もよかった。
反対に私は何やってもどんくさかった。
"なんで亜希はそんなに上手くできるのよッ!!"
確か、図工の宿題をやってるときだったと思う。同じように作ってるのに全く違うものができて、私がキレたんだ。
"亜希なんか…ッ"
大っ嫌い
そう言おうとした。
"なんで?私は凪のほうがうまいと思ってたんだけど…"
心底不思議そうに亜希は首をかしげた。
"私のやつなんか見本じゃん。凪のほうが面白味があって羨ましかったんだけど…"
"で、でもっ!それでも凪のほうが上手じゃん!"
初めて誉められたことが気恥ずかしくて私は顔をそむけた。
"私がうまいと思ったらうまいの!"
なんの根拠もない言葉だけど、私たち姉妹の仲を急速に深める一言になった。
「いい子なんだね、亜希ちゃんって」
聞けば聞くほど亜希ちゃんがいい子ってことがわかる。
「うん!私の自慢の片割れだもの!」
「じゃぁ早く探したらんとなー」
山本がガハハと笑う。
確かに早ければ早いほどいいだろう。
「まかせろ。ボンゴレの情報をフル活用して亜希を見つけだしてやる。」
珍しくリボーンもやる気だ。
「ボスたち…ありがとう」
「礼なら見つかった後に言うんだな」
獄寺もやる気十分な感じである。
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