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どうしてローさんは笑ったのか、そんなことを考えている間に、スモーカーさんがローさんと戦っている。
ローさんの首を掴み、地面に叩きつけ、スモーカーさんの武器『十手』で突き刺そうとするが、体を木片と入れ替え、避ける。

「いやなエネルギーを感じる、海楼石だな、その十手の先!!」
「クミの一撃がなかったら、お前はおれにこんなに追い詰められていなかったな」
「さぁな」

スモーカーさんが珍しく褒めてくれた。
日頃褒められない人から褒められると、嬉しい。
ローさんは刀で振り払う。
その刀でさまざまな物が斬れまくり、オブジェが斬れてしまった。

「軍艦が落ちて来るぞ!!」
「遠慮なく逃げよう!!おれ達邪魔だ!!」
「大佐ちゃん!!ここ離れるぞ!!レベル違いだ!!」
「逃げろ!!円の外へ〜〜〜!!」

私は羽ばたいて、空へと逃げた。
ルームの中の物体は斬り刻まれ、軍艦も粉々になってしまった。

「軍艦が木の葉みてえに…大佐ちゃん!!体、どうだうまくくっついたか!?」
「くそ!えれえ事になった…連絡もできねえ艦もねェ!!」
「七武海は味方なんじゃねえのかよ!!あの野郎…」
「おいおい大佐ちゃん動くな!!」

海賊は海賊。いくら七武海であっても、信用することはできない。
スモーカーさんのことが気になり、見に行ってみることにした。
たしぎちゃん達から離れて、少しだけ移動すると、ふたりが話していた。

「おれは元々、お前ら七武海を信用しちゃいねェ!」
「正論かもな」

スモーカーさんの言葉に、ローさんは否定しなかった。

「ここがお前に必要か?…裏に誰かいるな…!?…この島で何を企んでる!」
「じゃあ、お前から答えろ!お前らは何を企んでいる!」

ローさんが自分の前に岩を出現させたが、スモーカーさんが十手で破壊。
剣を地面に差ししゃがんでいるローさん。私は黙って空の上から見つめる。

「場所を変えなきゃ…見えねェ景色もあるんだスモーカー……メス!」

ローさんは、岩の裏からスモーカーさんの心臓をキュービック形状に取り出した。
スモーカーさんはその場に座り倒れる。

「なにひとつ、お前に教える義務はねェ」

そうローさんは言い放った。

「おい、自由屋!」

ローさんは空を見上げて言った。

「な、なんでしょうか…、戦うなら遠慮します。お腹空いてるんで」
「戦わねェよ、おれはお前を気に入った」
「き、気に入った…?」

ローさんは不適な笑みを浮かべた。



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