015

「すみませーん!バニラ1つと、チョコ2つー!」

3段アイスを右手に、わたあめを左手に持ち、シャボンディ諸島にある遊園地へ来ている。舌でとろけるアイスは、それはもう絶品で、また来ようと思った。それにしても遠くが騒がしいようだ。遠くから爆発音が聞こえる。

「行ってみるか…。」

背中に羽を生やし、飛んで行こうと思った。だけどスリラーバークでの傷が今になって痛みだした。羽を広げるだけで痛い。歩いて行ってみることにする。









「何だおれは……仲間一人も……救えない……!!!」

どこからか声が聞こえてきた。これはルフィの声…!?震えていて、恐怖を感じる。

「ルフィっ!!」

ズキズキと痛む体を抑えて、走り出す。
ルフィの姿が見えた。その目の前にはくまさんがいる。


「クミ…!?」
「ルフィっ!!!」

ルフィに近づこうとすると、くまさんが私の前に立ち塞がった。

「もう2度と…会うことはない…さらばだ…」
「クミ……!!」
「ルフィーー!!!!!」

ルフィはくまさんの能力によってどこかに飛ばされてしまった。

「ルフィを……どこに飛ばしたんですかっ!!!それに、ルフィの仲間たちは!!」
「時がたてばわかる」
「なんですか、それ………」


胸や体がズキズキと痛みだす。ルフィ。お願いだから無事でいて。

「クミ、別れだ」
「え……」
「ドラゴンの息子は……この世界を変えるかもしれないな」
「どういう………」
「さらばだ」

私の体にくまさんの肉球が優しくぶつかると、目の前の風景が変わった。



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